新世代DDHシリーズ完成!護衛艦かが就役

海自新世代DDHシリーズの殿となるいずも型2番艦、かがJS Kaga DDH184が2017年3月22日、就役した。
空母形全通甲板DDHの嚆矢、ひゅうがの進水以来、長らくIHI-MUをはじめ横須賀、浦賀水道などでその建造過程、旅立ちを追った当ブログの記録も、これで最後となる。どうしても2番艦以降がニュースバリューも薄れ、注目度も下がってくるものだが、4隻については当ブログとは切っても切り離せない存在でもあり、旅立ちを見届けるべく、その姿を追って来た。

すべてはここから始まった 2007年7月16日、まだひとろくDDHと呼ばれていた頃のひゅうが君

2番艦のいせは、非常に不幸なタイミングでの旅立ちとなり、就役式の記録が残っていない。さらに大きくなったいずも型の1番艦、いずもは例によって当ブログの写真がオフィシャルや報道以外では一番に世に出たこともあり、おかげさまで我が国をはじめ各国のまとめサイト掲示板などでパクられまくりました(^^;) 昨今はネタ撮り戦争もヒートアップしてきているので、半ば引退状態の当ブログなどより早い写真が早々に画像検索の上位を埋め尽くすようですが…

さてかが君である。どうもひらがな2文字だと文章の中で助詞などと続いてしまって、その都度カギカッコや傍点をつけたいところであるが、全部それやってもうるさい…それはおいといて、艤装岸壁である第2突堤はちょうど定期修理?のいずもが入り船で入っていてまるでノーフォークの空母桟橋、ピア12・14のようになってしまっている…これは我が社もすごいことになってきた。

出港時刻としてアナウンスされていた1400を過ぎ1403、煙突から勢い良く白煙を噴き上げるかが。
1408、出港用意。そして1410、ゆっくりと離岸し始めた。

第3突堤で艤装中の商船三井フェリーの新造船、さんふらわあ さっぽろ・さんふらわあ ふらのを後に自衛艦としての最初の一歩を踏み出す。生まれた家を出たら、もうなかなかこの4隻で顔を合わせることもないだろう…つか4隻が揃うことは絶対にないだろう。さっぽろ・ふらのとはいつか洋上か苫小牧辺りで会いましょう!

これも生まれ故郷のシンボル、Jパワーの煙突をバックに。実家に戻ってくることは結構たびたびあるので、これはまあ見納めというわけでもない。

諸事情あったらしく(?)、初公試の時と同じく出港してすぐに一旦停止、1時間近く動かずやきもきさせるも、いつぞやの時のように壊れた(謎)わけではないようで、再始動。まずは横須賀を目指すので浦賀水道航路には入らず、岸寄りを進むがそれでも強速を出し、まずは軽く足慣らし。

ランドマークタワーをバックに進む。

バックが抜けたところで堂々の姿。かがの配属は第4護衛隊群第4護衛隊で、定係港は呉とのこと。玉突きでいせが第2護衛隊群・佐世保に転属となり、これで横須賀・佐世保・呉・舞鶴に各1隻新世代DDHの配備が完了することになる。

指呼の距離である磯子と横須賀、あっという間に到着し、赤灯を回り込むようにして入港コースに入る。

ちなみに1番艦のいずもとはほぼ同仕様ながら、細部に違いが見出せるようですが、ここでは割愛します。各自探してみて下さい。

新鋭のことなみ型巡視艇、うらゆき PC-33と行き交う。

みんなこっちが護衛艦のメーカーと勘違いする住重横須賀製造所のガントリーをバックに。

いろいろな皆さん(?)が待ち受ける横須賀港内に静々と入っていくかが。

ヤンキー1にはきりしま、2にはゆうぎりが付けていてお出迎え。

というわけで、これにて足かけ10年にわたるDDH誕生の記録も終わりとなる。すでにひゅうが君の艦齢は8年になるわけで、建造費も高く足も長いDDHのスケールの大きさがわかろうというもの。横浜から巣立っていった4隻の旅路に幸多からんことを。そして、10年間折に触れてその姿を見つめていた犬がいたことを、少しでも気に留めていて頂ければ嬉しいです。

おまけ。偶然通りかかっていい感じで撮れたはしだてJS Hashidate ASY-91の姿を。