冥界の入口に307ゆかりの道を訪ねる

Rubeshibe station

昨日、2002年の北帰行のPhotoを探している時、一緒に出てきたので思い出した話2題。
北見から石北本線を札幌方に4駅、留辺蘂は鉄ちゃんなら誰でも知っている、かつてD51が苦闘したことで有名な常紋峠の入口として有名な駅である。
かつては林業で栄えた町は、今は沈滞する北海道経済の典型としてひっそりと静まりかえっているが、実はここは同居人の父親の実家であり、釧路に滞在中丸瀬布いこいの森に雨宮の21号に乗りに行ったりしたので、この時寄ってみたのであった。もちろん、子供の頃から「いろいろな噂」を聞いて知っている常紋峠に行ってみるのも寄り道した大きな理由である。

国道242号線、金華駅の手前の道端*1にある常紋トンネル工事殉難者追悼碑。1980(昭和55)年11月建立と裏のプレートに記されている。計画時の名称を湧別線と言った石北本線名寄本線下湧別―野付牛(現北見)間81.2km*2は1916(大正5)年11月21日開業したが、25‰の勾配を持つ沿線随一の難所、常紋峠はサミットに3年の歳月をかけ延長507mの常紋トンネルを掘削し、留辺蘂方に常紋信号場を設置した。
ここではあえて常紋トンネルにまつわる悲しくそして恐ろしい逸話を綴ることはしない。こんな便利な世の中であるから、ググればすぐにさまざまな情報を手に入れることができると思うので、興味のある向きは各自で探して頂きたい。さて、鉄道建設の昔から周囲に人家とてない原生林のど真ん中、常紋信号場は国道から逸れたダートを3〜4kmも走った山奥に今でもひっそりと息づいている。

D51重連の苦闘も今は遠く、訪れる人もいなくなった山間の信号場・・・ながら、昨今はDD51の補機付き重連臨時貨物で脚光を浴び、一頃は30年の時を超え撮り鉄で賑わったらしい*3。勾配のサミットのため、スイッチバック式となっており、スノーシェッドに覆われて引上線が2本延びている。現在は列車本数の減少により、2000年頃に使用休止となっており、出発信号機は使用停止の白い×が設置されている*4。恐らく半径5kmの範囲には人間は1人もいないはず・・・と、北見ナンバーのヴィッツが1台。「わ」ナンバーで、車内にはレンタカーの事務所でもらったと思われるロードマップもあったりして、遠くから撮影にやって来たのだろう。それにしてもどこにも姿が見えないのだけれど・・・どこ行っちゃったの!? ねえ・・・ねえ!
なんか、薄気味悪くなってきたが、せっかくここまで来たのでスノーシェッドの脇にある建屋まで行ってみた。すでに要員の常駐がなくなって久しく、玄関付近も雑草に覆われてしまっているが、そこまで近づいた時に、道の真ん中に結構大きな蛇がとぐろを巻いているのを見て飛び上がる。いや〜、こりゃとんでもない所に来ちまった、レンタカーの奴がどこまで行ったか知らんが、帰ろ帰ろ・・・ヘタレが居られる所じゃないや・・・

ダイヤを確認して来たわけではなかったが、ちょうど遠軽方から普通列車がやって来たのでこれを撮影し、早々に次の目的地、丸瀬布に向かったのであった。かつては冬季、徒歩では近づけない生田原方の撮影ポイントに行くのに、職員公認で皆常紋トンネルの中を歩いたそうだが、そんなことオレにはできねえ、できねえ・・・なんでそこまでして鉄道撮らにゃならんのか、まったくわかりません! 多分、トンネルの途中で発狂して廃人になってしまうだろうな・・・

実は、今回の日記のテーマは、常紋峠ではない。本来書きたかったのは、留辺蘂駅前を通っている何の変哲もないこの道路。実はこれ、道道307号線なのです。留辺蘂市街の西側、国道39号線から分岐して延長わずか2.1kmの、その名も「道道留辺蘂停車場線」。先日ロードマップを見ていて偶然気がついたのだ。なんで今北海道なんかのロードマップを見てるのかって!? いや実はね、ヘッヘッヘッ・・・
307乗りの間では、国道307号に集まるオフなどというのもあるらしいが、偶然とはいえ道道307号は307CCに出会うずっと前にこうして写真にまで撮っていたのである。やはり当時から赤い糸で結ばれていたのかな・・・なんつって。映り込んでいるレンジには悪い話だが・・・
これでは、あまりにカテゴリとして内容が薄いので、久々の燃費レポ。6月24日、横浜に行ったり来たりした日の給油分で、49.81リッター入ってトリップは558.0km=11.2km/リッター!? あれ、11km超えた。谷川岳往復分でしょ〜? 4人乗ってたし、特に良くなる要素も見いだせないんだが・・・まあ、良い分には文句はないけど。

*1:かつての金華小学校跡地だという

*2:途中の遠軽から下湧別(廃止時は湧別)間はJR化後の1989年5月1日廃止

*3:現在では乗務員のJR北海道への委託解消に伴う遠軽駅でのスイッチバック機回し省略のために後補機となるため、迫力の重連運転は見られず、若干人気は落ち着いたようである

*4:現在でもJR北海道は正式には同信号場の廃止届けは出していない