ろなるど君2016年クルーズ発進

6月4日、ロナルド・レーガンUSS Ronald Reagan CVN-76が2016年のクルーズに向け横須賀を出港した。

今回、もちろん詳しくは発表はないものの、空母のメカに若干の不具合が生じたらしく、当初予定されていた出港から半月以上遅れている。後々の記録となるものであるから以下に一応記しておくと、まず搭載機側の準備であるFCLP開始が5月3日、終了は13日で、期間は11日と例年とほぼ同様(2015年と同一)の日数となっている。

空母の試験航海は5月9日に出港、13日に帰港しており、早ければ翌日、遅くても4日後位には出港して行くものなのだが、今年は一向に出ず…誰も何も言わなくなり、当方も現地にそうそう行けるわけでもないので、知らないうちに出てしまったのだろう、と思っていたのだが、ツイッターなどでその日に撮ったと思われる在泊画像が流れてくる。いったい何が起こったんだ…そうこうするうち、FCLPが5月27日〜6月1日に再実施と発表された。

これはただ事ではない…ろなるど君ぶっ壊れたか!?まさか原○炉!?と心配していたところ、試験航海も5月31日に再実施で出港、翌6月1日に帰ってきた。3日(金曜)位には出てしまうかなあ…と思っていたところ、なんとさらにずれて4日の土曜出港となり、今年は諦めていた空母の航行シーンを撮影することができたのであった。

浦賀水道航路北口入航予定時刻は1050とのことで、毎時20分発のフェリーにはちと厳しいタイミングである。よって今回は観音崎と迷った末、午前中でも交戦状態の良い赤灯を選択。港内は我が社も米軍もギチギチに入っており、沖合の錨地にはいかづちとあすかが沖泊めになっていた。う〜んこの位置、邪魔にならないだろうか…

1000、ろなるど君は山の向こうの12バースからゆっくり動き出した。吾妻島をバックにするこの地点はマンションなどがうるさい横須賀で唯一人工物が映り込まない場所、とても人口密集地とは思えないカットに仕上がる。

狭い構内を抜けたところですでにタグの助けも借りず、自力で面舵回頭し針路090に乗せて行くシーンをご覧下さい。

正面に。

この辺もまあまあ言われなければ横須賀とはわからないショットではある。

回頭もほぼ終わり、行き足がかかり始める。すぐ目の前にある原子炉から出る熱が、プロペラの回転を上げ始めているのである。

これで搭載機が載っていれば完璧なのだが、外来でない限り横須賀でそれを望むのは難しい…もっとも、最近は夏に1回寄港が時々あるので、今年もまあ期待できるかな?しかしクルーズのスケジュールは大幅に狂ってしまったと思われる。

昨年の入港は見られなかったので、ろなるど君に会うのは2008年7月の佐世保入港以来となる。最新鋭だと思っていたのに、あれからもう8年も経ってしまったのだ…マストにはツースターを掲出、また2段目、SPQ-9Bの下の段には2008年の時にはなかった衛星通信(だと思うけど)アンテナのレドームが設置されている。色も違うように見え、最近の追設だろうか。

今回も本航海なのに、ハンドリング訓練用のドンガラホーネットは持って行くようである。あれ、1機分でもスペース空けたいのに邪魔じゃないんだろうか…

輻輳する浦賀水道航路、5番ブイを目指して、先行するLPGタンカーJAG VIDHIを追いかけるろなるど君。ほぼ定刻通りに浦賀水道航路に入航、観音崎変針点を回って去っていった。