伊勢湾マリンフェスタへの大いなる助走

JDS Chokai DDG176 & JDS Oonami DD111

すっかり毎月の恒例行事となってしまった東海道通いだが、本日も伊勢湾マリンフェスタのため、四日市まで夜通しのドライブである。
相変わらず支度などなんにもしておらず、最後でCDを選んだり、着替えを足したりして、予定を大幅に遅れ2215自宅発。ルート選びも迷走し、しばらく反対方向に走った挙げ句、やはり思い直し、外苑東通りを目黒まで出る。この時点でさすがにヤバイかも・・・と思い始め、ハンドルを握る手にもうっすら汗が。
オール下道がモットーなので、心苦しいのだが、何もそこまでして原則を自分に科すことはなかろう、ということで、目黒通りから三京に乗る。まず250円、ここでCDの1枚目は久々に聞く小比類巻のライブ「Time the Motion」。快調に保土ヶ谷を通過、横新―藤沢バイパスであっという間に茅ヶ崎までやって来た。さすがに新湘南バイパスには乗らず、平塚の手前で路地に入り135号に。やっと本筋に出たぞ・・・ここでCDは2枚目、サイズのライブ「TWO SPIRITS」。いい感じになって来たが、道は若干混んでおり、信号に引っかかり引っかかりのダラダラ走行。
しかし、西湘に入ったところで、俄然ペースは上がり、真鶴道路の旧道、熱海ビーチラインを快調に駆け抜ける。真っ暗な海を左に見、久しぶりの1人での真夜中のドライブに心は躍る。寝静まった熱海の市街をくるりと回り、熱海峠の登りに。ここでCDは3枚目、ハウンドドッグの2枚組「VOICE」の1枚目を。トンネルを抜けて関東を脱出、熱函道路を転がり落ちるように三島に降りてきたら、ポツポツと雨が降ってきた。1国に合流する頃には雨は本降り、というか大雨になってきて、さては本日の体験航海も俺のせいでご愁傷様・・・か!?と心配になってくる。
富士―清水間は遅れを取り戻すべくとにかく踏んで、静清バイパスで進むが、あまりの大雨とガラスの手入れをしていないことも相まって、まったく前が見えない。浦賀水道を潜行しながら30ノットで進む潜水艦のようだ。しかし、助かるのはまだ眠気が全然襲って来ないこと。CDは4枚目、名曲「フィッパラム」や「社会主義は私のもの」を収録したワンジェサン軽音楽団の第11集。出発以来1度も休んでいないおかげで静岡を0120に通過、やっと先の見通しがついてきた。藤枝・島田と次々とトンネルを抜け、その度にガラスが曇りでいよいよ何も見えなくなる。どこまで体が持つか・・・この辺から猛烈な眠気に襲われ出し、何度もヤバイ事態を招来しかける。というわけで、掛川でコンビニに入り便所休憩。コーヒーを買って再び走り出す。1国のバイパスはコンビニもガソリンスタンドも全然ないから超不便。ここでCDは5枚目、バニラの「玉椿」に。先日の名古屋ツアーの車中で初めて聞いた「メラメラ」がすっかり気に入ってしまって、即座に中古CD屋で買ってきたものである。浜名バイパスに入ったところで雨は若干小ぶりになってきた。CDは6枚目、吉川晃司のライブ「GOLDEN YEARS VOL.1」。ここでそのサウンドにお目目パッチリ、俄然息を吹き返す。浜名大橋を鬼神の走りで駆け上がり、CDに合わせてまさに絶叫。
あっという間に海沿いを離れると、丘を駆け上がり豊橋へ。市内に入り直角を右折、岡崎の辺りでCDのチェンジャー分は終了、降りるのもかったるいので小物入れをまさぐって、長い間眠っていたテープをは発掘してきた。本当は富沢聖子を聞きたかったのだが、あいにく入っておらず、代わりに渡辺美里の1stアルバム、「EYES」を見てニヤリ。今俺が求めていたのはこれだ!そして、この本来「体験航海」がメインのはずのツアーで最高の瞬間が訪れるのである。
次々と流れる懐かしいナンバー、空で唇をついて出てくる歌詞・・・1人の、それも夜中でないと味わえない、美里との切ない逢瀬、というにはあまりに激しい、シャウトしながらのベタ踏みが続く。しかし信号のパターンが悪く、ほぼ1個ごとにゴーストップを繰り返すも、そんなことは全然気にならない、というか、顔がにやけてしょうがない。隣に並んで信号を待つ車の運転手も気味が悪いことだろう。うっすらと夜が明けてきた。23号との分岐を左にルートを取り、あと40kmほどである。オービスが林立する超高速国道を走り抜け、四日市霞埠頭入口に着いたのは0440だった。
また、雨が降り出してきた。先行きが思いやられるが、とりあえず埠頭に入ってみた。駐車場の案内もなく、どこに行ったらいいのか皆目見当がつかない。先端まで行ってみて、引き返したところ、やっとマストが見えたので横にそれて岸壁の前まで行ってみた。まだ誰もおらず、門番の2人が言うには、あなたが一番乗りです、駐車場がどこかはわかりません、0600に陸自の支援隊が来るのでそれまでここで待っていて下さい、とのこと。早く着いたら日差しがカッと照りつける中で寝なければいけないかと覚悟していたが、シトシト降りの霧雨の中で涼しく寝られるのは助かる。しかし、これは今日もダメかな・・・?
気がつくと、門番と車で来た見知らぬおじさんが何やら話し込んでいる。どこかで体験航海を知って、乗れないか頼み込んでいるようだ。眠気も冷めてしまったので、車を降りておじさんの方に行ってみた。田舎の気のいいおじさんは当然こちらにも話しかけてくる。しばらく東京から来ましただの、あれがイージス艦だなどと話し込んで、打ち解けてきたので、おじさん1人分切符あるけど乗る?と聞いたら、いや、家族もあるし俺はいいよ〜、だと。なんだよ、乗りたいんじゃなかったのか!
陸自部隊は0600に遅れてボチボチと集まりだしたが、案の定駐車場についての案内はまったくなし。もう慣れているし信用もしていないので、そもそも熟睡するわけにはいかないのだ。交通整理やお客の案内が自衛隊の仕事ではないけれど、なんでいつもそうなの?あなた達は。目の前に停まっている私のことをすっかり忘れて、他の車に駐車場の場所を教えているので、近づいていったら、駐車場はあちらですから移動してください、だと。今日は間違っても一杯にはならないだろうからいいけど、順番がものをいうイベントだったり、キャパに余裕がないときは本当に怖い。一挙手一投足に常時注目していなければならないのだ。
で、0715、道順を教わって1kmほど離れた駐車場に向かった。出遅れたとはいえまだ車は5台ほどしかおらず、慌てる必要もないのだが、こちらでも相変わらず段取りの悪さで、一度停めたのをまた移動させられたりして、シャトルバスが動き始める0730直前にコンビニの弁当で慌ただしく腹ごしらえ、結局、一睡もできなかった。眠気はまったく感じないのだが、あまりフネには強くない私のこと、これで時化たらちょっとヤバイ。しかも台風が接近している。天気自体は良くなってきたようだが・・・かなり不安材料を抱えながら、シャトルバスの第1便に乗り込んだ。カードはよし、バッテリーはよし、ボイスレコーダーはよし。そして、バスは3分ほどで、霞ヶ浦南ふ頭バースW23に停泊する「おおなみ」とメザシの「ちょうかい」の前に到着した。
本筋のレポは本館でネ。