キティホーク@小樽 主役メカ編

The CAG bird of VFA-102

・・・さて、皆さんお待ちかねですか。ヘヘヘ。まあ・・・ね・・・いつまでももったいぶるなって? それでは公開しましょう主役メカ!

HS-14のヘリ2機の後ろ、アングルドデッキのNo.3・4カタパルトにセットされた状態でディスプレイされたのは、皆が待っていたVFA-102の司令官機、NF100(Bu.No.165894―向かって左)と、VFA-192のNF312(同右)。牽引時に使用するトゥバーが邪魔だが、後方のMk7・JBD(Jet Blast Deflector)が立ち上がり、まさに今発艦せんとする姿をよく現している。この角度から見ると、左のスーパーホーネットと右の従来形ホーネット(レガシイホーネットという)の形態の違い、特に機首から主翼に伸びるLEX(Leading Edge eXension)の大きさが違い、全体的にスーパーホーネットが大きいのがわかる。

NF312のシリアルは確認できなかったが、以前と機体の交換がなければ164023のはずである。

NF100の垂直尾翼アップ。昨年(2005年)部隊創設50周年を迎えたVFA-102は隊長機であるNF102に超派手な記念塗装を施し1年間運用したが、4月に通常塗装に戻されてしまった。ファンががっかりしたのもつかの間、今度は司令官機のNF100にこの記念塗装に似た真っ赤なマーキングを施し、堂々の復活。尾翼のマークは記念塗装はオリジナルデザインの大口を開けた毒蛇を描いたファンキーなものだったが、今回はVFA-102の部隊マークをそのまま用いている。

発艦作業を行うデッキクルーの目線から見たショット。戦闘機の騒音というのは遠く飛んでいるのを下から見上げているだけでも並大抵なものではないが、アフターバーナー全開で発艦していくのをこの至近距離で見ていたら想像を絶するものであろう。もちろんデッキクルーは無線で指示を聞くヘッドセットや耳栓をして作業を行うのであるが、それでも難聴になる者が多いという。このBu.No.165894は以前はNF107だった機体。

その後ろ、後甲板に駐機している一群の一番前左舷側にいたNF106(Bu.No.165888)。5月5日の岩国オープンハウスで超絶デモフライトを行った機体である。大丈夫?壊れてない?

NF106に並んだ右舷側のNF206(Bu.No.165866)。

スーパーホーネット2機の後ろには再びEA-6Bが並ぶ。これは決して見学客用に見せるためのディスプレイではない。空母艦上の日常の姿である。

VAQ-136の現在の定数は5機。前甲板に503がいて、ここに3機いるが、手前からNF504(Bu.No.161115)、NF501(Bu.No.160786)、NF502(Bu.No.159585)となっており、司令官機の500がいない・・・そういえば、VFA-102とHS-14以外の各部隊ともハデハデ塗装が見当たらない・・・厚木に降ろしちゃったのか!? この一番後ろにはVFA-192のNF302(不明)が後ろ向きに、最左舷側には互い違いにVFA-195のNF405(不明)が駐機している。
電子戦攻撃機として極めて強力な戦力ながら、後継機EA-18Gの開発が一向に進まないEA-6B。VAQ-136には502のように実戦部隊の機体としてはかなり古い方に属するEXCAP仕様の150000番代の機体もあり(適宜アップデートは行われてはいるが)、コンディションの維持には苦労しているようである。機首から伸びているブーメランのようなものは空中給油用のプローブ。ここに給油機から伸びたホースの先にある漏斗形のドローグがかぶさって燃料を移送する。

NF502の161115はEXCAPよりはましだがそれでも充分古い第1次能力向上形・ICAP1仕様の機体。EA-6Bは翼の下に敵のレーダーや通信装置に妨害電波を送り撹乱するALQ-99ECMポッドを携行する。同機のハードポイント(外部搭載物吊り下げの場所)は片翼あたり2カ所、胴体中央下1カ所の計5カ所で、妨害すべき電波源の種類に応じて最大5本を取り付けることができるが、全部ECMポッドにしてしまうと増槽(外部燃料タンク)が携行できなくなり、航続距離が落ちるので、ミッションの形態や目標までの距離、予想滞空時間を考慮して本数を決める。おおよそ写真のように各最外側と胴体下にECMポッドを計3本、残りの2カ所にAero1D・300ガロン増槽というのが標準的な形態である(非対称に搭載することはない)。

EA-6Bの主翼折り畳み部のディテール。艦上機は空母艦上で翼を展開した状態で駐機することはほとんどなく、着艦したらすぐに折り畳み、発艦の直前に展開する。全長324m、初めて見れば度肝を抜かれるほど広大な空母の飛行甲板は、搭載機から見ればそれほど狭い。アイランドの上層階、後部甲板が見渡せる位置にあるプライフライと呼ばれる航空管制所には、同一スケールの飛行甲板のシルエットが描かれた机と、搭載機の形をした板があり、それを並べ替えながら実際の甲板上の配置を決めている。

EA-6Bの後ろにはVFA-27のF/A-18E(NF212/Bu.No.165872) 、VFA-102のF/A-18F(NF104/Bu.No.165880)とVFA-27のNF215(不明)が後ろ向きに駐機。

最後部はもうめちゃくちゃ。右に見えるのはNF212と互い違いに前を向いているNF204(Bu.No.165864)、左は右舷後部エレベータの後ろに駐機するNF112(Bu.No.165892)。204の隣には左舷に向かって105(不明)、202(不明)、さらに最左舷側にHS-14のSH-60F(NF613/不明)が並ぶ。その後列は前向きのNF101(Bu.No.165883)、艦尾向きのNF201(不明)、NF114(不明)、NF203(不明)。最後列はまた前を向いて、右舷からNF311(Bu.No.164008)、412(不明)、306(不明)、313(不明)となる。

下艦して、地上から見上げたNF112のテール。「スーパー」になってだいぶデカく、ゴツくなったホーネットだが、このテイルパイプの造形を見ると、重厚でボリューム感のあるトムキャットなどと違い、軽戦闘機の出自を感じさせる。ノズルの間にある棒が着艦フック。これを下に垂らして、飛行甲板上に張られた4本のワイヤーのうちの1本に引っかけて止まる。
なお、第5空母航空団の搭載各機については、本隊のhttp://homepage.mac.com/izunton/BlueforceFiles/cvw5.htmlもご覧下さい(未完ですけど)