パソコン修理顛末

Hwooko & Mug cup of VMFA-212

8月4日に壊れて以来半月を過ぎ、やっとパソコンを修理に持っていった。
ここ数日、何事もなかったかのようにスラスラと日記を書いているので、いろんな方から「復旧したの?」とのお言葉を頂戴するのだが、実はまだ直っていないのです・・・ではどうやって上げているのかと問われれば、それはヒ・ミ・ツ(笑) とにかく、ノートンをかけたり、会社の今やすっかりパソコンオタクと化した同僚からさらに強力なソフトの提供を受けたりしながら、暇を見て何度も起動を試みたのだが、大体「カッチン、カッチン」という周期的な音がして画面には何も映らず。システムのCDからは起動できるし、会社のシステムフォルダをコピーして移植した結果、外付けのハードディスクもマウントするようにはなったが、本体ハードディスクはどうしても立ち上がらなかった。
トラブルシューティングの業者を調べたところ、秋葉原に実績もありネットでの評判も良かった業者があったので、車で持っていった。そういえば、昔持っていたパフォーマ、やはり一度ここに持ってきたことがあったな、買ったはいいが当時パソコンを何に使えばいいのかさっぱりわからなくて、ほとんど起動したことがなかったが・・・店頭で早速概要の説明をするが、カウンター備え付けの電源コードを接続して立ち上げた瞬間、例の「カッチン、カッチン」という音を聞いて、「ああ、これはデータは無理ですね」
ガーン! 思ってもみなかった、いきなりの死刑宣告! もっといろいろいじくり回して、「結論から申しますと・・・」みたいな話だと思っていたのに。ホームページを見たところでは、高い技術力であなたの大切なパソコンを・・・のようなニュアンスながら、まさに一刀両断である。そこに差し出されたチラシが1枚。
こういう所に相談すれば、まだ可能性ありますけど・・・14万位かかりますけどね。なるほど、上には上がいるというわけか。法人相手のかなりスキルのある業者らしく、一流企業も御用達!あなたの大切なデータを自信を持って復旧します、とある。しかし、料金は30〜700円×救えたメガバイトということで、どういう算定方法なのかわからないが、ハードの元々の容量20ギガで700円適用となれば、1,400万円!?
もちろん、ほとんどのPhotoデータは外付けハードにコピーをしている。ことに一眼になってからは、基本的に何がしかのイベントでの撮影となるので、日付と場所やイベント名をつけたフォルダ単位でまとめて、その都度ハードに落としてきた。では、何が困っているかというと、日々の暮らしで撮り溜めたふうこの写真や、ちょっとしたスナップである。

最初にデジカメ、ファインピクスの4500を買ったのは2000年の暮れ、当時はもちろん私の主力は銀塩なので、まったく今回の騒動とは関係ない話だが、そこから2002年の夏にふうこが来て、ものすごい枚数で写真を撮り出したしばらくの間はバックアップを取ってある。問題は2004年の後半辺りからで、家で撮ったふうこの写真やドッグカフェの料理、散歩や近場に出かけた時のスナップなど、コンパクトで撮ったものはすべてその名も「日々の暮らし」というフォルダに入れて、あまりに枚数が多いので途中からバックアップをさぼっていたのだ。
いつしかコンパクトデジカメも2代目、パナソニックDMC-FX1に代わり(普段はその手の物をあまり欲しがらない同居人が、現役がまだあるのに珍しく買う気満々だった)、フォルダも一つには入りきれず、年号で管理するようになって3つ目、2005年の中期あたりから今度はガクッとペースが落ちてきた。同居人がカメラ性能のいい携帯に買い換えたのだ。それ以降、同居人がデジカメで写真を撮ることはほぼなくなり、2006年は私が犬カフェレポをやる時や日記のタイトルやブツ撮りをした時などに増えるのみとなった。
だから、ふうこが赤ん坊のころの写真や、遠出の記録は無事だし、ここ1年ほどのスナップは、まあどうでもいいと思えば最悪捨てても諦めがつくものなのだが、2004〜2005年頃の写真が痛い。ピンぼけや、なんてことないショットも多いけど、その時その時のふうこの大切な写真が沢山入っているのだ。嗚呼後悔先に立たず。やらなきゃやらなきゃ・・・と思いつつ後回しにしてきた代償はあまりに大きい。
よく、洪水で全部アルバム流された、なんて被災者の話をニュースで見るけど、確かに、家流されたって通帳や株券水に浸かったって、(こういうことを言うのは無責任かも知れないが)お金でどうにかなるものはいいけど、大切な思い出の品物や写真は・・・生まれてから昨日までの自分の写真が1枚もなくなってしまったら、それは悲惨。しかも、こんな災害国家だから、火事や水害でそういう目に遭う人は年に何千人もいるだろう。こればかりは募金や援助物資ではどうにもならない。
データ復旧の料金を、お店の人が14万円と言ったのは、大体ホームユースのパソコンの相場がその位なのだろう。当たり前だ、1,400万円も取られるはずがない。ならば、交換して取り出されたハードディスクは押し入れの奥にしまって、今年からサルベージ貯金を始めよう。そして、ふうこが死んだ時に、Photoデータを取り出そう。きっと、遺影にどれを使ったらいいか迷ってしまうほど、可愛く写っている写真が満載だからだ。
タイトルPhotoはもう19年間愛用しているVMFA-212のマグカップ