バブル再燃!マニュアル男に戻ります

Peugeot 307CC & 206CC

307CCを試乗することにした。
通常、試乗まで行ってしまえばそれは本命として決まったも同然、よほど悪いことがなければ最終チェックのようなものである。ただ、MTとATで一応迷っている所があるので(もちろん、実用でいえばオートマに決まっているが)、試乗車も両仕様の2台を用意してもらった。ただ、MTはただでさえ希少なのに左ハンときたもんだから、試乗車などそうそう用意もなく、メディア用の広報車のようだ。
前日の冷たい雨に、まさかオープン車の試乗に雨はないだろうということで1日延期してもらったのだが、本日はうって変わって雲ひとつない晴天。それだけでなく、気温も最近になく上がり日なたでは暑い位である。これは屋根を開けてのチェックも都合がよいというものだ。碑文谷のBL目黒さんには昼前到着、早速誓約書に記入して(広報車用の記入項目だった 通常の試乗車では書く必要はないようである)、まずMTを借り試乗に出発。
どこへでもお好きなところに行って来て下さい、というので、お言葉に甘えて三京に乗って横浜を目指す。屋根は最初から開けている。目黒通りを流している限りでは、風の吹き込みもほとんどなく、窓を上げていればオーディオを聞くのにも会話をするにもまったく支障はない。三京に入り、アクセルを踏み込めば、オ〜速い速い。レンジからの乗り換えでは当然だが、踏んだら踏んだだけ加速して行き怖いほどだ。あっという間に法定速度上限+の領域に達したが、相変わらず室内の快適性は保たれている。一番心配したふうこの様子だが、それほど落ち着かない様子もない。飛んでっちゃうかなと思ってたのだが・・・
あっという間に三ツ沢に着いて、軽井沢の坂を下り中華街へ。本日のテーマは中華街で肉まんを食べるということで、車を停めてルーフを展開するが、これ・・・マジでスゲ〜。完全変形バルキリーを初めて見た時のような感動ですね。閉めてしまえばあっという間に何の変哲もないノッチバックのクーペである。前席は思ったよりヘッドスペースもあり、閉めても悪くない、というのが助かった。なんだかんだ言っても閉めているのが日常での使用のベースになるのだから、これが快適でなかったり飽きが来そうだったら困るのである。
あまりゆっくりもしていられないので、肉まんを頬張りながら来た道を戻る。今度はルーフは閉めて走ってみた。2時間足らずで帰ってきて、すぐに車を取り換えてATに乗る。今度はセールス氏が後ろに乗って、お決まりの近所を一周するコースでぐるっと回って来たが、やはり右ハン+ATは落ち着いていい。どうしようか・・・仕事で乗るものではないので、楽ならいいのか?という思いが頭をぐるぐる巡っている。
店に帰ってきて、別に正式に切り出したわけでもないのだが、書類一式は揃って、さていよいよご契約・・・というところだが、ミッションの決断以上の難関が、レンジのことである。まずそれを先に決めなければいけない。もう、この件についてはあまり触れないことにするが、多分ディーラーでしくしく泣いている人を見たら、知らない人はさぞやびっくりするだろうな、ということである。
まず、ミッションは、ここはやはり左ハンMTということで決断した。渋滞のダラダラ登り坂のことを考えると気が重いが、マニュアルに乗るチャンスなどそうそうはない、というかこれが最後かも知れない。本命グレードの価格差28万なぞ、どうせここまで傾くのなら許容範囲内だ。正直、もうここまで来ればナンボでもいいや、という思い。また、ハンドル位置については、プジョー、また307は特に、ワイパーやシートヒーターなど右仕様のお座なりぶりが目立つので、装備のメリットが使い勝手のデメリットを上回ると判断した。心配した右手でシフトができるのかという問題だが(私左利きで子供時代に中途半端に矯正させられたので、ものによって利き手が右だったり左だったりする)、試乗では特にやりにくさは感じなかった。
続いてはボディカラーと内装の仕様決定。最上級バージョンとなるMTのSportの設定色はプジョー色とも言える濃いメタリックの青、モンテベロ・ブルー(試乗車はこれ)、ワインレッドっぽいバビロン・レッド、オブシディアン・ブラック、アルミナム・グレーの4色。2人とも銀はいや、黒もちょっと・・・となれば、残るは青と赤しかない。赤は最初に「CREA」で見て惹かれた色なので、2人とも問題なく、青は私は好きなのだが、同居人は嫌だという。自分の色ではない、持っている服と合わせられない、これに乗っている自分がイメージできない、とのこと。ベーシックグレードのCCにはもっと明るく黄色味が入ったネイシャ・ブルーというのがあり、こちらならいいと言うのだが・・・それ以前にSport、しかも左ハンともなれば、入荷数が極端に少なく、今ご用意できるのはモンテベロ・ブルーが3台のみ、バビロン・レッドは4月に少数入荷予定、その他は現状では入荷の情報は入ってきていません、恐らく左ハンのSportは早々にカタログ落ちすると思います、とのこと。外車なんてそんなもの、カタログにはあっても実際には選べなかったりすることは珍しくないのだ。しかし、同居人が絶対嫌と言っていたモンテベロ・ブルーだが、晴天の太陽の下で見たら意外に明るく、メタリック風味も美しかったので、これでもいいや、というので、一応の決定を見た。そうすると、内装は自動的にブラウンのシートとトリムになるが、これは特に異存はなし。ま、本当は黒のサイドに座面が赤の強烈な「フュージョン」がいいんだけど、組み合わせがないので・・・
この307CCという車、ほとんどの装備がベーシックグレードから全部付いているので、オプションを考える余地がないのが嬉しい、というかつまらないというか・・・カタログの装備一覧もほとんど意味がない。全部に●がついているのだ。数少ないSport独自の装備がHIDとヘッドランプウオッシャーで、あとはオーディオやカーナビしか考える所がない。今までの車選びで一番重視&悩むところがサンルーフで、私は絶対に欲しいのだが、普通はモノがモノだけにメーカーオプションや上級グレードの装備だったりして、これを選ぶだけで10万円高くなってしまったりする。今回はこれに悩まされることがないので助かる(全車無限大の大きさのサンルーフが標準装備・・・いや、考えようによっては100万円のサンルーフか!?)。
契約としては、マイチェン直後で値引きはないが、キャンペーンで1.9%の低金利が適用になるので実質的にかなりの値引きになっているのと、フロアマットサービスは当然として、ETCもサービスでつけてもらった。これがデフォで付いていると助かるな〜。自分で手配するとなると結構面倒くさいから・・・やっと料金所をスルーできるようになるのか、それだけでもかなり楽しみである。
他にも装備や仕様でいろいろあるのだが、それを今日全部書いてしまっても面白くないので、おいおい記して行くことにする。というわけで、ついにドーバー海峡渡ってしまったわけである。
Photoはベーシックグレード設定色のアデン・レッドの307CCと、並べて展示されている206CC。