ビバ!伊豆

307CC in Izu skyline hiway

本日はもともと親戚が集まるというので千葉の田舎に親2人を連れて行く予定だったのだが、向こうで人数が集まらないとかで中止になってしまい、思いがけずスケジュールが空いてしまった。まあ、それは数日前にわかったことなので、この貴重な一日を無駄にするべからずということで、伊豆に行くことに決定。今回も同居人はライブなので、ふうこと2人でのドライブである。
実は私、伊豆には滅多に足を向けることがない。だって、帰って来れないんだもの。あの135の大渋滞! いつも鎌倉でうんざりしているのを、さらにパワーアップしたものが延々と続くのである。しかも、三浦半島と違い、もともとが東京から遙かに遠い。ドン詰まりということでは房総も同じだが、あちらは内部に毛細血管のように張り巡らされた道路網がある。伊豆は内陸の山も険しく、ほとんどエスケープルートがないうえ、半島を脱してからも熱海―小田原間が長いのだ。とにかく、どう工夫しても逃げ道がない!
決して場所自体に魅力を感じないわけではない。今は犬OKのペンションやドッグランもたくさんあり、風光明媚、温泉もたくさんあって、行けるものなら足繁く通いたいのだが、いつの間にかうちは伊豆に縁がない、という家風(?)が出来上がってしまって、そういうつもりもないのだがなんだか行かないのがポリシーみたいになってきた。幸い、本日は飛び石連休の最終日、しかも私は事前に翌22日を有休にしてある。同居人もいない。これは久しぶりに伊豆に行く絶好のチャンス、夜遅くなっても結構と、0700前起床で0800前に出発。
先週の箱根で痛い目に遭ったのと同じ時刻出発で、まずガスを入れたり東京でもたもたして若干不安がありつつも、まずはいいペースで三京―横新と進む。もう先週で懲りたので、とにかく平塚まで歩を進めるのが先決と、134で遊んだりしないで、ずっと1国を走ってきた。コンビニを探していて乗る機会を逸してしまったので、新湘南バイパスには乗らず、平塚市街まで1国で来て、高浜台から134へ。馬入川の橋と西湘バイパス乗り口で若干渋滞したが、かなりいいペースで西湘に乗ることができた。ここで、上空をホーネット2機が厚木へ向かって飛んで行くのを発見。もちろん、すでに屋根は開けてあるのではっきり追うことができる。なんだよ、グアムから帰ったばかりだし、土曜なのに飛ぶのか・・・と、後になって(後も後で実に夕方!)今日が火曜であることに気がつく。こういう行為をするのは土曜だとばかり思いこんでいたのだった。
ふうこを膝に乗せ、青空の下遙か水平線を見ながらの快適なドライブ。ちょっと空気が冷たいけど、こういう時は左ハンドル車の特権、シートヒーターがキク〜。国府津PAで一服していると、今度は60Bか60FかはたまたMHかはわからねど、シーホーク系が至近の上空を飛んで行くのを発見。う〜ん、こういう時にイヤミな位見せつけてくれますね・・・ま、いいけど。今日はドライブを楽しむと決めたのだ。しかも、久しぶりの箱根・伊豆である。
小田原からは新道を選択、すぐにバス・トラックが前に立ちふさがってしまうが、ほどほどで山頂に到達、箱根峠から十国峠を目指す。いや、伊豆スカを走るのなんて、本当何年ぶりだろう。レンジではついぞ1回も来なかった。ということは、結婚して以来来たことがないのだ。思い起こすと、なぜかアフリカで良く来ていたなあ。なんでビッグオフで峠を走るのかというと、非常に楽しい!という雑誌の記事を読んだからなのだが、とてもとても・・・楽しいものではなかった。TLで走ったらさぞや楽しかろうと思うが、ここに至る前にどこかに姿を消してしまったので・・・それで結局9年ぶり位になる。今日は若干もやがかかって、富士も頂上が曇っておりあまり良く見えないのだが、丹那盆地、沼津・三島はくっきりと見え、十国峠を過ぎれば今度は熱海が良く見える。

いやー、不便なこともあるけれど、オープンにして良かった・・・ふうこはどう思っているか知らないが。と、滝知山の展望台で熱海を見下ろしながら写真を撮っていると、南から尾根に沿って飛んでくる2機のハークを発見。374AWのテイルコード「YJ」もはっきり読み取れるほど低空である。といってもこの場所の高度が694mなので海面高度で2,500ft位は取っているのだろうが、ずっと尾根伝いで航法訓練でもやっているのだろうか。

伊豆スカは終点、天城高原まで乗ることにした。特に下田を目指して走っているわけでもないが、せっかく伊豆初体験となるふうこを面白い所に連れて行ってやろうと探したところ、熱川に山の斜面を利用した面白いドッグランがあるというので、行ってみることにしたのだ。307CCは一応の慣らしは終わっているが、個人的には車の慣らしは5,000kmまでと思っているので、今回もレッドまではなしで、一応5,000回転が目安。それでも実用域では充分で、最初の苦労に比べれば不満はない。どだい腕もないし、大体FF、犬も乗せて万が一刺さったりしたら取り返しのつかないことになるので(まあ・・・犬が乗っていなくても取り返しはつかないが)、ほどほどではあるが、レンジの時には味わえなかった攻める楽しさ、それもオープン!これは最高だ、307CCマンセー!、ライオン印マンセー!! 
相変わらずあまりロール感のしない不思議なコーナリングを延々楽しみ、その度にふうこも右に寄ったり左に寄ったり忙しい中、冷川インターの先で2,000kmを突破、ここから135に向かって降りて行くのがまた楽しい。普通、峠の下りというのは結構うんざりしてしまうものだが、307CCはこの下りのコーナリングというのがまた速い。しかも、CCはうちのハイパワー仕様でも車重のせいか結構重ったるいので、峠で勝負!となればこちらの方が水を得た魚、安定した円弧を描きながらスイスイ降りて行ってしまう。ぐらんぱる公園の前のT字路に出れば熱川はあと18kmほど、30分も走りプリントした案内図を見ながらなんとか迷わずに着けた(どうやっても見つからず、諦めて帰ってしまう人も多数)。
この伊豆マウンテンドッグランについてはまた日を改めて書くが、たっぷり2時間以上も遊んで、ここまでワインディングのお供で大して面白くもなかったろうふうこも大満足、管理人のおじさんに教えてもらった魚のうまい店を目指して稲取に向かって進む。もうぼちぼち夕飯の時間だが、ここまで朝茅ヶ崎のコンビニでおにぎりを食ったきり、腹も減ったし、せっかくの伊豆だからうまい魚を食べたい・・・と聞いてみたのだ。教えてくれたのは稲取港の「徳造丸」。途中135の道端にも店があったので、なんだよ、チェーンかよ!とちょっとガックリきたのだが、港に面した本店に入ってオーシャンビューの席につき、金目鯛の焼魚定食をオーダー(金目が名物らしい)。すでに夕方1700近く、店内には2〜3組しかいない。運ばれてきたのを見てビックリ、食べてビックリ。うまい・・・メインの焼魚がでかい! カニの味噌汁がどんぶりに入っている、ご飯はお代わり自由、いや量もともかくかなりうまい、これで2,100円? う〜ん、観光客向けにしては出来すぎではないだろうか・・・
腹いっぱいになって、人間様も大満足、車で寝ていたふうこを膝に乗せて帰路につく。同じ道を戻るのもと思って天城峠を越えていこうかと思ったのだが、久しぶりの伊豆の海岸線を眺めながら走るのも一興、しかもどうもまったく渋滞していないようだ。やはり、飛び石の最終日にこんな所で夕方まで遊んでいる奴はいないのだろう。平均速度42kmで熱海まで到着、ここからは通い慣れた道である。本当はオープンで走りたいのだが、夕方からぐっと冷え込んで、おまけに風が強い。ずっとクローズで来たが、こういう時こそ307CCの便利さを実感する。閉めてしまえば本当に普通のクーペ。
真鶴道路、名所・石橋もまったく渋滞はなく、小田原に到着。ここで本日の最後のお楽しみ、湯本の「天山」である。我ながら、本当におフロが好きだネ。いや、本来は渋滞を避けるための時間調整という側面もあるのだが、本日はそれは必要なさそうだ。いつもなら旧街道の入口までビッシリつながっている入り待ちの車列もなく、駐車場までそのまま入れたし、こちらもいつもは芋を洗うがごとくの風呂もガラガラ。みんな明日からの苛酷な労働に備えてうちに帰っちまったか〜? というわけで、ここでもたっぷり1時間半、浴槽をとっかえひっかえしてゆっくりと(せわしなく!?)楽しんできました。
毛布で簀巻きにして寝かせていたふうこを起こしてここで夕食、後は帰って寝るだけと、西湘―134で鎌倉―逗子―横須賀、ここまで来たら意地で下道を磯子―いつもの山の上に上がって山手―港の見える丘公園T字路から元町に降り(伊豆の帰りにこんなルート使う奴いるか!?)、三ツ沢から三京で家に着いたのは0030過ぎであった。こんなオバカなルートで小田原から我が家まで3時間、早いのか遅いのか・・・平均速度は終日・帰りの稲取からの計測のどちらも40km/hと出た。帰ったら同居人は寝ていたが、こちとら明日は休み、朝寝すればいいやと、道中ずっと起きていてぐったりのはずのふうこと布団に潜り込んだ。
いつもの土日でこれほど伊豆が空いていることはなかろうが、今まで食わず嫌いだったのを後悔。三浦半島の3倍近く、房総よりも遠い距離で日帰りはなかなか難しいところはあるが、景色はいいし犬も楽しめ、温泉・美味い魚と、これだけのものが揃っている伊豆に、もうちょっと足繁く通ってみるか・・・とにかく、本日は近来にない大満足の一日であった。これにて!
Photoは熱海市街の沖、相模灘に浮かぶ初島をバックに滝知山展望台に佇むふうこ号。これ撮るときも大変でした・・・舞台裏の苦労を言うのも無粋なので書きませんけど。