雷雨と虹・・・上野村経由清里珍紀行

Rainbow of Kiyosato

さて週末。この3連休、本当は仙山線で走るED75牽引の旧客4両編成「レトロ仙山号」を撮りに(あと合わせ技で牛タンも)行きたかったのだが、予報では全国雨模様とのことで、そこまでして行っても眠い写真しか撮れないなら、と諦めた。
趣味活動は諦めて、天気のいい方に行ってふうこの散歩にでも専念しよう、ということで、辛うじて曇りになっている伊豆箱根方面に行くと同居人に連絡して、下田まで足を伸ばそうか西伊豆の海岸線をずっと走ってみようか・・・と仕事中も妄想を膨らませていたのだが、予報はどんどん良い方に修正されてきて、甲信越も雨は降らなそうだ。それなら清里行くか、とあっさり予定変更。
昨夜、寝付けず布団でずっと蓼科・清里のガイドブックを眺めていて、こちらも最近行ったことがない車山まで行って湿原をめぐるハイキングをしようかなどと考えていたのが祟って、0600起きの予定がすっかり狂って自宅出発は0800前。昨夜も熱帯夜、すでに日差しはジリジリと暑く、とても屋根を開けられる気温ではない。まず朝食を調達ということでカタネに寄り、代田のスタンドで満タンにして(これが悪い癖なんだよな〜・・・もっとも、ここで十数分ロスしてもこの日は大した問題ではなかったのだが)、永福から中央道に乗ろうとしたら、「小仏トンネルまで渋滞30km」との表示。いくら3連休とはいえ、3日間とも天気が悪い予報だから大した人出ではないとたかをくくっていたのだが・・・しかし、今さら引き下がれないのでいざランプへ〜!その数秒後死刑宣告〜!
すでに永福の時点で、ノロノロになっていた。一度はそこそこ流れ始めたが、三鷹の料金所の手前でついにビクとも動かなくなり、ブースの前後で15分ほど! 初めて307CCでエアコン全開の状況になったが、さすがフラ車、ここまで暑くなるとエアコンの効きが悪くなってきた。マルチファンクションディスプレイの外気温は40度を指している。渋滞情報では八王子まで3時間以上!とのことで、これは蓼科まで行くかどうかは別にして、このまま進むのは諦めよう、調布で降りてどこへ行くかはもう一度検討・・・となったが、調布では同志ヘタレ軍団が結構おって、しかも我々は曲がりなりにも八王子方面に舵を切ったのに、練馬ナンバーとかで新宿方面の出口に向かう車も結構ある。もうご帰宅ですか?それはいくらなんでもあまりにも惨め・・・
さて、往生際の悪い我々は、深大寺から東八道路に抜け、青梅街道を目指す。こうなったらまたまた秩父、ぶどう峠経由で清里だ! 意地でも行ってやる。しかし、武蔵小金井で踏切を渡って北側に抜けようとしたら、高架化工事で駅前の踏切が通行止めとなっており(そんなことまで知りませんよ・・・)、細い路地に入らされて一帯をグルグル回り・・・またドス黒い怒りが沸々と沸き上がってきたぞ〜、包丁持ってこい! やっとのことでアンダーパスのルートに出て、トロトロ走りつつ新青梅―西武球場を横目に見て、バイパスから299に入ったが、吾野のいつも一服するコンビニの駐車場でコーヒーを飲んでいたらそれまで照りつけていた痛いほどの日差しが一転曇って、滝のような雨が降り出してきた。最後には「ひょう」かと思うほどの大粒の水滴がたたきつけるような状態で、「ひょう」だけはやめて欲しい・・・と恐る恐る走っていたら、正丸トンネルを抜けたらピタッとやんでしまった。
秩父を通過したのはすでに1230を過ぎており、午前中にハイキングして現地でゆっくり昼食をというプランはもろくも崩れ去った。時間的に見ればおとなしく中央道に乗っていれば、まだ八王子(!)だがこの後は早い。しかし、この狭い車で3時間はとても我慢できない。俺も連休をナメたもんだよな、0800に高速乗ってスイスイ走ると思ってたんだから・・・その後、涼しくもなってきたので屋根を開けたのだが、志賀坂峠の上りでまた土砂降りの雨になって慌てて閉める。峠を越えればまた天気は回復し、結局一日中このパターンに悩まされることになる。

本当に毎度同じ事をやっているような気がするのだが、また上野村を抜け、休憩で「上野村ふれあい館」へ。ここは先日の中止以来懸案となっている、神流川発電所見学のツアーステーションでもあり、ちょっと状況を偵察すべく立ち寄ったもの。もちろん今まで何度も立ち寄ったことはあるが、ツアーステーションの方はちゃんと見たことがなかったので・・・といっても、係員がいるわけでなし、めぼしい収穫はなし。いずれにしても、発電所見学は秋以降になると思います。

しかし、我々何回上野村に来てるんだろう? もう名誉村民にでも認定してくれてもいいんじゃないの!?
ふれあい館出発は1400過ぎ、ここからは巻きをかけないと清泉寮で散歩ができない! 今回は上野ダム方面には寄らず、ぶどう峠をガンガン行くよ〜!

何度も書いたが、ここを通る時はいつも群馬側はベタ曇り、長野側は快晴なのだが、本日も雲が低く立ちこめて、峠の広場ではすでに雲中に半分足を突っ込んでいたが、降りてくれば快晴とはいかないまでもそこそこいい天気。わき目もふらず走った結果、予想では1600過ぎ位に着けばいいかな、と思っていたのが1530には清泉寮到着。当初予定の車山は遙か八ヶ岳の裏側だけど、これなら3時間近くは歩けるな、どのコース行こうかな〜♪
・・・と思ったところ、どうも雲行きが。八ヶ岳の方から真っ黒な雲がやってきて、歩き出そうとしたらポツポツと降ってきた。東の方、我々がやって来た上野村方面では雷鳴も。あ〜あ、こっちまで追いかけて来ちゃったよ。

とりあえず、ソフトクリームを買って、ファームショップの軒下で雨宿り。3連休の初日、あれほど中央道が混んでいたにもかかわらず、人も少なく、思いがけずゆったりとした時間を過ごすことができた。我々、あまり出先でこういうことしないもんで、これはこれで結構楽しい。

一時は土砂降りになり、雷もすごかったのだが、20分もすれば小やみになってきて、なんと瑞牆山 の手前に虹がかかった! ふうこの上をまたいで越えて行く虹を捉えた縁起のいいショットを。

本当は清泉寮の敷地を一周する、約7kmの「キープ一周森と草原と渓谷の自然歩道」を歩きたかったのだが、これをやってしまえば最後は真っ暗になってしまうので、何のことはない、こちらも前回とまったく同じの「富士山とせせらぎの小径」を歩く。まあ、これはこれで木立のなかを歩く気持ちのいいコースではあるが・・・

しかし、30分も歩けば清泉寮に出てしまう。これでは早すぎるので、敷地の西側に伸びる「川俣渓谷への小径」に足を伸ばしてみた。

ウッドチップで整備された散歩向きの「富士山とせせらぎの小径」とは違い、こちらは切り株や段差の大きい階段、土の地面は土砂降りの雨が上がったばかりでぬかるんでおり、気軽に歩けるコースとは言い難いが、ふうこは泥だらけになりながら気にせずテケテケ進む。しかも、道中の立て看板には高低差が100mあるとのこと。平らな一帯かと思っていたが、川はずっと下にあったのだ。

すでに時間は1700を過ぎて、ただでさえ人が訪れることが少ない川俣渓谷方面は人っ子一人いない。昼なお暗き森の中の急斜面を降りたら、気持ちのいい渓谷に出る。ここで一服しつつ、一周コースの西側に出たので、ここから歩けば半分の時間か・・・と思ったが、残り3.5kmとして、現在時刻1730、予想よりかなり荒れたルートを考えればちょっと、いやかなり危険と判断し、悔しいが来た道を戻ることにした。
清泉寮まで上がって広場の蛇口でふうこを丸洗い。とにかく水が嫌いなふうこにとってはいわれなき拷問だが、全身泥だらけだからね・・・すっかり固まっているのを冷酷にも人間は笑いながらジャバジャバやって、タオルでゴシゴシして、ギフトショップの所で一服していたら、本日何度目?の大雨。危ない危ない、あのまま渓谷を強行突破していたら今頃遭難or凍死だわ、東京はまだ30度以上あるのかもしれないが・・・
10分ほどして、なんとかやんだのを見計らってファームショップへ戻ってきた。時刻は1820、駐車場には車は5台程度しかいない。本当に三連休なのに人気がないな、清里って今どきこんなもんだっけ?

夕食はいつものように141号沿いの小作でほうとう。最近の黄金パターンとなりつつあるが、なんかこれが楽しいんだよね、座敷で料理が来るまでうだうだするのが・・・本当、清里は楽しいな。
この後、前回はなんとわざわざ鳴沢まで寄り道して「ゆらり」で温泉に入ったのだが、あそこは営業時間が2200までで、外湯といえば2時間は入っていたい私としては2000には現着したいちじりだが、すでに1930を回っており、どうやってもゆとりの入浴は無理。そこで今回は、小淵沢にある延命の湯へ。ここもレパートリーのうちで、露天風呂もあり文句無しにいい湯なのだが、「ゆらり」の五右衛門風呂があまりに秀逸過ぎるため、相対的にあちらに足が向いてしまうのだ。しかし、延命の湯も新しくて清潔な建物に広い露天風呂が2つ、畳敷きの休憩室、低料金でマッサージも併設となかなかの中身で、それでいて入浴料金は600円、2000以降は400円! ゆらりの半額以下の激安価格だ。小淵沢インターも近く、営業時間は2400まで(受付は2300まで)、渋滞が解消するまで畳の上でゴロゴロするのはこれまた至福・・・文句無しのお勧めです。
いい気分で露天風呂に入っていると、また雨が。今日は一体何回降ったりやんだりしたんだろ? 帰りの高速は屋根開けたかったんだけどな〜。ところが、これも甲府盆地で青空が覗いたと思って開けたら、すぐに降り出して・・・キィーッ! でもこういう時は鉄屋根電動オープンは便利だけどね。幌屋根だったら途中で嫌になって閉めっぱなしか、車内ずぶ濡れで走行かのどちらかだろうから・・・

ふうこのトイレ休憩で談合坂に寄ったのはすでに0030、昼間はすごいことになっていただろうレストランも売店も誰もおらず、夕食が早かったのとサウナに何度も入って運動?したせいか腹が減って、夜食でざるそばを食べる。結局、今日はいったい何だったんだろう・・・夢と終わった車山ハイキング、灼熱の中央道大渋滞、毎度の超迂回で上野村通過、思いがけず見た虹・・・まあ我々らしい珍紀行で良かったかと、涼しかったしふうこもかなりの運動になって満足そうだ。帰った家の中は恐ろしく暑い、すでに風呂に入っているので、エアコンを全開にして疲れ切ったので瞬間就寝。