カナダ国防軍フリゲイト「レジャイナ」

HMCS Regina & JDS Shirayuki

8月31日、カナダ国防軍フリゲイト、レジャイナHMCS Regina FFH334が晴海埠頭に寄港した。
レジャイナはカナダ国防軍海上部隊*1保有する新世代のフリゲイト、12隻建造されたハリファクスHalifax級の5番艦で、1993年12月29日就役。90年代以降、ステルス性を重視したスタイルで各国とも同じような戦闘艦を量産し出した中で、特に低い上構が印象的な艦艇である。カナダの艦艇は、自然条件の厳しい北極圏の海面を主な行動範囲とするため、伝統的に他の国では見られない特徴的な仕様が多い。当クラスも、一見同世代のイギリス海軍のタイプ23級やイタリア海軍のルイージ・ドゥランド・デ・ラ・ペンヌ級に似たシルエットを持ちながら、異常に低い艦橋の位置や、8月26日の横須賀サマフェスで触れた変わり種発射機、Mk48シースパローVLSの装備、作戦海面に合わせたかなり緑色の濃いグレーの船体など、なかなかに異端の香りを醸し出しており、私も結構好きなクラスのひとつである。

今回レジャイナは7月にハワイ沖で実施された環太平洋合同演習、リムパックRIMPACに参加した後、7月30日にパールハーバーを出港し、"WESTPLOY 2006"と呼ばれる6週間におよぶ極東方面へのツアーを実施、8月11日の佐世保を皮切りに中国、韓国の各港に寄港してきた。東京には9月3日まで碇泊し、同日横須賀に移動、6日に宮城県女川に寄港した後、母港であるブリティッシュ・コロンビアエスクワイモルトに帰還する予定であったが・・・
8月31日は当初休みを取っていたのだが、29日にシャイローが入ってくるのと、出港日が日曜のために出を撮ればいいやと判断、休みを29日に振り替えてしまったため、入港は撮れず。それでも、この週は横須賀サマフェスに始まり、シャイロー、レジャイナとフネ三昧の予定で、珍しく天気もいいし日記もフネで埋め尽くされる皮算用であった。土曜は吉祥寺で昼飯食って午後いっぱい散歩、夕方に様子を伺うべく晴海をちょっと覗いてみたのだが、三脚を持って出なかったためにブレブレのコマを量産する羽目に。

まあ、夜景はオマケみたいなもので、翌日の出港がクリアーに撮れれば文句はないのだが、果たして3日の朝・・・出港予定の1000に合わせて虹の橋に行ってみたものの、一向に動く気配なし。実は出港延期の噂は聞いていたのだが、あくまでも実際にこの目で確かめるのが基本だし、どのみち坊主でもお台場でふうこの散歩をさせるので無駄足にはならない。10分ほど待って、まったく動く気配がないのをを確認してからそうそうに引き上げた。ちきしょ〜、結局全部白星は無理か・・・

海自側のホストシップは「しらゆき」DD123。今回の出港延期は、太平洋上で勢力を拡大しつつある台風を避けるためのスケジュール調整が理由だったようで、翌4日午後に出港、その後予定されていた横須賀、女川には寄らず、直行で帰還することになったようである。
ハリファクス級は、1998年5月に2番艦のバンクーバーHMCS Vancouver FFH331が晴海に寄港した際の一般公開に行き写真を撮ったのだが、当時フネ関係の熱意が比較的低調だった頃で、フィルムを現像もせずに放っぽってしまった。今でも実家の机の中に入っているが、特徴ある装備やホストシップで来ていた「むらさめ」など、貴重な記録が全部パー。まあ、昨今は一般公開は望むべくもないが(東京都港湾局・・・晴海の客船ターミナルの停泊船舶ボードで艦名まで隠す必要ないだろ お前らホンマに阿呆よのう)、ぜひ橋の上からクリアーなPhotoを、という目論見は今回も裏切られることになってしまった。

*1:同国は世界の主要国で初めて陸海空軍の組織をまとめた統合軍を実現し、その軍種は厳密な意味では「海軍」ではなく「国防軍海上部隊」と呼称するが、サイトなどでは"NAVY"と表記されており、独立軍種に戻ったようにも見える 陸海空でいつもいがみ合っている軍隊の常として、うまく機能するほうが難しいと思うが、この表記が制度の変更によるものか単に素人にわかりやすくNAVYと書いているだけなのかは不明