Skal! IKEA

IKEA at Kouohku new town

やっと、IKEAに行って来た。
船橋に1号店がオープンしてからすでに1年近く、当時の日記に書いたとおり、本当はすぐにでも行きたかったのだが、入場制限もあるという当初の混雑と、やはりこちらの方が理由としては大きいのだが、普段の生活圏ではない方角に店が建ってしまったということで、結局行かずじまい。港北にできるという2店舗目に期待を寄せたのだが・・・
毎週のように通る、三京の港北インターの、男と女の営みが毎夜妖しく繰り広げられるサイドとは反対側に、いつしか出来た青い大きな箱に、黄色い「IKEA」の文字。私はセンター北とか南とか、もっと中心部に出来ると思っていたのに、ちょっと意外かつ若干気分出ないぞ・・・と若干落胆したのだが、これならまさに生活圏、早速行ってみっか!と思ってからが長かった。開店以来すでに半年、毎週毎週看板を横目に通り過ぎるばかり・・・
ま、基本家具屋だし、私には本来用事のないものであるから、無理して行くもんでもないのだが、この度同居人がまたまた家の整理とか言い出して、本棚だ小物入れだというので、それならいっちょIKEAにいってみようや、ということで、ついに港北インターで降りることに。インターは渋滞もなく、すぐに建物の前に着き、さてこれはどこから駐車場に入るの?と走っていれば、ほどなく「P」の表示が見えた。前後に何台か吸い込まれてゆく車はあるが、行列も覚悟していただけに、そのままスロープをぐるぐる上がって待たずに駐車できたのにちょっと驚く。しかも無料!
その駐車場が、羽田や成田の駐車場にも負けない位の広大さなのだが、土曜の昼下がりに結構空きもあり、正直拍子抜け。店の入り口にそこそこ近い所に停められて、1階のエントランスまでエスカレータで降りる。店内は一方通行の順路で巡る回遊式になっており、まず入り口でチェックした商品の場所をメモするシートと鉛筆、紙製の使い捨てメジャーが配布されているのがスウェーデンの店と同じ! いいねえいいねえ、気分出てきたよ〜!
店内はキャリーに入れていれば犬連れでも(飲食スペースを除いて)OKで、ワンフロアをクネクネと曲がって設定されているルートを皆でゾロゾロ歩いてゆくのだが、台所やリビング、寝室などワンコーナーにまるごと部屋がしつらえられており、それがどう見ても日本の家庭には見えません! しばらくすると、なんだか自分がストックホルムの、あのクンゲンスクルヴァの店にいるような気がしてきた。昨年来、ふうこを連れてスウェーデンに行こう!とかけ声だけは勢いがいいのだが、こんなに早く実現してしまうとは・・・パスポートも要らず、玉川から200円で行けるスウェーデン

しかし・・・このディスプレイ、そのまま自宅に作ってしまう人どれだけいるのか。各コーナーには「この部屋全部揃えて○○万円!」とPOPが貼ってあるのだが、基本安売りホームセンターだけあって、金額はそれほど非現実的なものはなく、「こんなに北欧北欧して29万円!?」とびっくりするものばかり。ちょっとリフォームする気になったら、その位は誰でも無理なく払える額でしょう。しかし、あの造りは・・・
北欧ブーム、北欧家具ブームだと言われて久しく、相変わらず雑誌やムックも沢山出ているし、私としても嬉しいことなのだが、本当のところ、世の人はどれだけマジに憧れを抱いているのだろうか。スカンジナビアデザインなんて、知的には見えるけど、ちょっと鼻持ちならないところもあるだろうし、一般には南欧風とか沖縄風とかの方が受けがいいんじゃないの?
長いルートの最後は、こちらも本場スウェーデンの店と同じく、巨大な倉庫となっており、3階建てはあろうかという高い棚のなかに、パレットに載せられた商品が納められている。これも、気分は出るんだけど、地震国の日本で大丈夫なのかな?レジのスタイルも思いっきりヨーロッパ式で、ベルトコンベアーで商品をキャッシャーの前に並べて行く方式。結局本日は何も買わずに出てきてしまったが、ふうこを車に置いて、レストランを眺めてみてまたびっくり。さすがにヤンソン氏の誘惑やスールストロミングはない(と思われる)が、ミートボールのジャム和えはあるし、それを皆結構食っていて、各テーブルをチラチラ眺めながら歩いていると、本当にここはどこの国か?と思えてくる。
店は予想していたよりも空いていたが、食堂は空いているテーブルはほとんどなく、腹も減っていないしどうせこの後横浜に行くのだからと、眺めただけで退散したけれど、これはスウェーデンによる日本への文化侵略なのでは・・・日本人が皆白木の家具とセンスのいい電気スタンド、長時間座っても疲れない椅子に囲まれて、酒は月〜金の9時5時しか開いていない国営の指定店舗でしか買えず、焼鳥屋でつくねにジャムが付け合わせで出てくる悪夢・・・韓流騒動どころの話ではない。怒れ!憂国派の人々よ!
WWWWなんて冗談はさておいて、正直意外に、というか隠しもせずにスウェーデン色一色で押してくるんだな、というのが正直な感想。もちろん、今日ではIKEAは世界中に出店する国際企業、日本進出が遅過ぎた*1位なので、たとえば上海の店なんか、どうなってるんだろうか。もっと地元国の実状に合わせた品揃えになっているのだとしたら、これは昨今のブームを分析したうえでの方針か、それとも単にナメられているのか、どっち!?
まあ、私個人としては、久しぶりにちょっとスウェーデン(風)の空気に触れることができて、楽しゅうございました。

*1:過去に一度出展して失敗し撤退した経緯がある