トイレット・レクター博士

先日、動物病院に行った（そして屋根が壊れて狭山湖畔を歩いた）時の話、もう一つ。
いつも休日の朝食は当日記に何度も言及のあるカタネベーカリーでパンを買って車の中で食べるのだが、マニュアルの車で惣菜系やら中身にクリームがぎっしり詰まったパンを食べるのは一苦労だ。特に、買うとその場でクリームを詰めてくれるシュークリーム、前から魅力的で一度は食べてみたいと思っていたのだが、トッピングにはたっぷり粉砂糖がまぶしてあるし、絶対に運転しながらは食えない・・・と思い、今まで買ったことはなかった。
しかし、今回どうにも我慢できず、一度は味わってみるべしと買ってみて、運転しながら食べるのは諦めて、停まっている車の中でまず一つ平らげることにしたのだが・・・大変なことに。両手を使っても、粉砂糖は一帯にふりかかるし、何より比較的固い生地のせいで中身が横からはみ出して・・・両手で押さえても垂れてきてしまう!!　最後は味わう余裕もなく、無理矢理口の中に押し込めたが、手がベトベトでハンドルもシフトも握れないですこんなんじゃ。シートベルトも自分で外せず、同居人に外してもらい、さらにドアも開けてもらって、座ったままの格好でソ〜ッと車外に出て、シャツ一面に広がったパンくずと粉砂糖を振り落とすという滑稽さ。チャップリンの映画じゃないんだからよ〜。
ウエットティッシュでゴシゴシ拭いて何とかなったが、それでも一度水でザバザバ洗わないと気持ちが悪い。ありゃあ家の食卓で皿に載せて食べるもんだな・・・病院に着いて、診察の順番を待つ間、私だけ隣のスーパーに行ってトイレで手を洗う。
と、扉の閉まっている、一つだけの個室の中から声が聞こえてくる。大人が、子供をあやしている口調で、その後にプリプリと（お食事中の方すいません）・・・しかし、ちょっと独り言を言っているようにも聞こえるし、若干放送禁止系の人かなあ・・・液体石鹸をつけてゴシゴシ洗いながら、しばらくすると、「ボトボトボト」という音が聞こえてきた。そして、その音はだんだん「ジャバジャバ」という感じに変わり、さらに大きくなって行く・・・
手を洗いながら、私は軽いパニックに陥っていた。「ボトボトボト」？「ジャバジャバジャバ」？い、いったい何が、なにがあのドアの向こう側で・・・音はまったくやむ気配がない。あああ・・・私は、私はどうしたらいいの・・・！！！
ジャバジャバジャバ・・・
ジャバジャバジャバ・・・
ジャバジャバジャバ・・・
ふと、下を見たら！　なんと、洗面台の排水パイプの湾曲部のジョイントが外れていて、手を洗っている水が全部私の足下に！　うああああ〜っ！
床も靴もびしょびしょになりました。