第2術科学校見学

Rolls Royce Spay SM1A Gas turbine en

JR横須賀駅に隣接する吉倉地区に対して、海上自衛隊司令部のある船越地区、第2術科学校は一つ東京寄りの田浦駅が至近であり、歩いて行くにはちょっと遠い距離であるため、両会場の間にはシャトルバスが運行されていた。
さて、乗り場はどこ・・・駅の方かな?だと結構歩くし、2術校の一般公開は本会場よりも早じまいだったような・・・急いで行かなくちゃと焦りながら歩いていったら、またS-61のデモフライトが始まるという。さっきちゃんと撮り逃したし、行きがけだからその場その場で立ち止まって撮って行けば・・・と、バースの付け根にマイクロバスが停まっている。これかな?では一応時間だけでもチェックしておこうか、と近づいていったら、「第2術科学校へのバスはこれが最終です」とドアを閉めかけるところ。おいおいマジか!危ないところだった〜
バスは最後の私を乗せると一般道に出ず、海沿いの敷地内を走って行く。いつもは間近で見ることのない海洋観測艦、特務艇「はしだて」ASY91などを横目に見て、横浜ベイスターズ球場の横から一般道に出、以前は線路も敷かれていた引込線共用のトンネルを抜けると、5分ほどで第2術科学校に到着。
表門から入らないと順路もよく分からず、入江を挟んだ対岸に本で見たことのあるガスタービントレーナーの建屋が見えたので、そちらに向けて歩き出す。ここは学校なので、基地という雰囲気はなく、いかにも校舎といった建物が建ち並んでいる。その中の一つ、売店や食堂などが入っている事務棟にトイレや電話のために入ってみた。売店には「第2術科学校に行って来ました」というノリの、ミルク団子やウエハース菓子が並んでいる。一応お約束なので帰りには買っていこうと思っていたのだが、最後はバタバタと退出したので忘れてしまった。土産物屋のように、アクリル製の試食見本が入った箱が前に置いてある。ここで2切れを食べてみたが、先週に続き、これが本日最初に口に入れた固形物・・・相変わらず夢中になると空腹も忘れるという少年のような心を持ったオレ様がここに。
さて、実習棟に足を踏み入れる。最初は初級のエンジン実習を行う部屋で、いすず製の6BG1直6ディーゼルエンジンがズラッと並んでいる。中学校の技術科の教室が大きくなったものと考えていただければよかろう。さらに進むと、海洋観測艦「あかし」・潜水艦救難艦「ふしみ」などに使用された(現在は搭載艦はすべて退役しており、この実習用が唯一となる)川崎MAN製V6V22/30mALUディーゼルエンジンが設置されている部屋に。こちらは見学客向けに適宜エンジンを始動して運転の様子を見せてくれた。
さて、一番奥が今回私が一番楽しみにしていたロールスロイス・スペイSM1Aガスタービンエンジンのトレーナーである。これは1991年7月、増え続けるガスタービン艦の機関科要員の効率的な養成のために完成した、「あさぎり」型護衛艦の操縦室、機関を再現したシミュレータで、エンジンは実際のSM1Aを1階に設置(川重がライセンス生産で海自に納入した100基目のガスタービン主機とのこと)、2階には艦の操縦室パネルがそのまま再現されている。先日、艦内見学で運転中のLM2500を見せてもらう機会があったが、撮影は不可だったし、艦搭載のものでは条件が悪すぎる。ここではエンクロージャー(エンジン本体を収めた箱)はもとより、内部のエンジンも撮り放題で、今後本体で作成予定の3分隊コーナー(仮称)の資料用Photoをたっぷり撮影することができた。
その後2階に移動、これもいつもは後ろで眺めるだけのスロットルを思いのままに動かし放題である。もちろん本日はエンジンは実際には動かさずに純粋にシミュレータとしての動きなのだが、もう完全に脳内乗員と化した私にはそんなことはどうでも良く、スロットルを両手で握り「両舷前進2戦速〜!」回転が変速標準表の数値に達して返信ボタンを「ブッブッ」。あっ、もう勝手にやってますから大丈夫ですよ〜、と、ここで公開時間が終了し時間切れ!ううう、やはり「きりしま」まで足を伸ばしたのが響いた・・・
しかし、こんな危ない見学者の質問にも丁寧に答えていただき、今までわからなかった疑問もスッキリ解決したほか、スロットルの速度の刻みにクリックがなく、慣れないと意外に合わせるのが難しいことなど、実際に触らないとわからないことも多く体験でき、非常にためになる経験であった。東メトの方南町にある乗務員訓練用シミュレータもすごかったけど、それにも負けず劣らず、乗り物(の運転)好きには夢のようなアミューズメントです!来年は朝から入り浸るぞ〜!オ〜!
ほとんどラストの客として正門から退出、帰りは田浦が至近駅だが、JRには乗りたくなし、京急田浦まで歩くことにする。国道16号まで出ると、いつもは車で見慣れた光景だが、なんか歩くと全然違う場所に見える・・・わかっていたことだが、京急田浦までどの位ありますか?と聞いたところ、20分以上ありますよ、と言われ、さりとてもうJR田浦には戻れず、仕方ないから良く立ち寄るコンビニの前からバスに乗った。車がないって、こんなに新鮮かつ心細いことなんだ・・・あまりに身近で、かつ適度に遠く、車でしか通ったことのない場所を歩く不思議な気分を体験した。
結局バスで追浜まで出、なぜか余興ということで金沢シーサイドラインに乗ることにする。もうどうやって帰るつもりなのか、自分でもわからない迷走ぶりである。しかも本日は八景島で花火大会のようで、金沢八景駅前はごった返しており、すぐに乗れるのか・・・と心配するも、まだ時間が早くなんとか素直に乗ることができた。実は初乗りなのだが、寝不足のため途中で熟睡・・・新杉田根岸線に、横浜で結局湘南新宿ラインに乗換えたが、車内で乗客が意識不明になるというトラブルに遭遇、1800帰着。駅間で緊急停止ボタン押したらアカンで〜!そこで下ろせるわけじゃなし、却って搬送が遅れたじゃないですか。
結局、本日の朝飯にありつけたのは1830過ぎだったが、それを補ってあまりある豪勢な焼肉パーティーに。