超巨大的飛行机「銀河」

C-5A/439th AW 69-0011

4月3日0630(アメリカ東部時間)、デラウエア州ドーバー空軍基地で、同基地の436AW(第436空輸航空団)所属のC-5Bギャラクシー輸送機が墜落した。離陸直後に第2エンジンがフレームアウトし、緊急着陸をしようとしたところ滑走路端に墜落したらしい。

日本でおなじみなのはカリフォルニア州トラビス空軍基地の60AW所属機が多いので、大形輸送機の常として大陸のほぼ両端に配置され、東海岸の航空団である436AWの機体はあまり横田などに顔を出すことがない。しかしギャラクシーの墜落事故とは珍しいな、最後にあったのはいつだろう・・・などと考えていると、去年のオシアナのオープンハウスにいたので、ひょっとして同じ機体か!?と探してみた。
あちらのニュースサイトで画像を見てみると、まあきれいにポキッと折れていること・・・機種がもげて90度の角度で置いてあり、中身(貨物)が出てしまっている。尾翼ももげてほぼ3分割だが、奇跡的に17名のクルーに死者は出なかったらしい。でも、CNNやABC、新聞社のサイトではシリアルなど出ているはずもなく、ファンサイトを探してもこれがなかなか見つからない(後でウィキペディアを見たら早速書き加えられていました)。他の機体は大概あるのに、"Galaxy.net"みたいのはないんかい!と悪態をつきつつ、ニュース映像でシリアルがわかるPhotoは・・・う〜ん、テレビ画像から落とした物ばっかりで鮮明なものがない、しかも機首部分のは角度が悪い。やっともげた尾翼部分のを1枚発見、開けてみたらなんとか40059と読めた。1984会計年度分の84-0059である。なお、機体の所属であるが、輸送機はアソシエート航空団と言って予備役の提携航空団と人員を出し合っている方式を取ることが多く、436AWも予備役の512AWとの提携方式を取っている。
で、オシアナの記録を見てみると・・・あれ?436AWじゃないじゃん。こちらに展示されていたのは予備役のマサチューセッツ州エストオーバー予備役空軍基地所属、439AWの機体だった。さすが予備役だけあり1969会計年度分のA形、69-0011である。な〜んだ、ってもちろん期待していたわけではないけど・・・

ロッキードC-5ギャラクシー輸送機は、1980年代半ばにソビエトのアントノフAn-124"ルスラン"が就役するまで世界最大の輸送機(=飛行機)の座にあった機体で、同機の計画名CX-HLS(Cargo eXperimental―Heavy Logistics System・次期輸送機―重兵站システム)のコンペで敗れたボーイングが747を作るきっかけになったことでも知られる。最大離陸重量は381トン、ペイロードは118トンにも達するまさに化け物のような飛行機である。

日本でも横田のオープンハウスなどでは展示機の常連で、機体の前後のカーゴランプを開けて機内に入れるようにして、初めてオープンハウスに来た家族連れなどに歓声を上げさせている。

オープンハウスに出れば戦闘機などよりもよほど人気者の同機、この時ばかりは触り放題で、長蛇の列ができるがコクピットも見せてくれる。私はうんざりするし他に用事で忙しいので上まで登ったことはないが・・・また、炎天下での開催が多い日本のオープンハウスでは格好の日除けとなってくれるため、終日主翼の下にシルエットと同じ形で人の群ができていたりする(従って、時間が経過し影が移動するごとに人の群れも姿を変えていく)。
それほど日差しがきつくないときは、機体の下はマターリするにはちょうどいい。特に主脚の収納部は、大きなタイヤとドアに隠れて外からはほどんど見えず、機体外板をテーブルに弁当食べたりオナゴといちゃついたりするには絶好の場所なのだが、当時僕にはいちゃついてくれるヒトはいませんでした。