ある少年の誓い

childhood of Blueforce

あのね、みんなしってるとおもうけど、ぼくでんしゃがだいすきなんだ。
でんしゃだけじゃないよ、ひこうきとか、おふねとか、じどうしゃとか、おーとばいとか、なんでもすきだよ。
でんしゃにのるときは、いつもうんてんしさんのうしろでまえのけしきをみてるし、ひこうきにのるときは、ばんごうをちゃんとおぼえてるんだよ。
おふねのこともね、がすたーびんっていうむずかしいえんじんで、どうやってうごくのかをいっしょうけんめいべんきょうして、わかるようになったんだ。
じどうしゃも、せかいじゅうのいろんなじどうしゃにいっぱいのりたくて、ちょっとへんなのばっかりかうようにしてるんだ。
そんなぼくのこと、みんなはおたくだおたくだっていうんだ。でもね、ぼくはじぶんではおたくだなんておもっていないよ。すきだから、どうやってうごくのかけんきゅうしたり、どうしたらかっこよくしゃしんをとれるのかくふうしてるだけなんだけどなー。
たしかに、ぼくはほかのひととはちょっとちがうんだ、とおもうときもあるよ。ぼくもみんなといっしょにさっかーでもりあがったり、でぃずにーらんどでみっきーといっしょにしゃしんにうつったり、はりーぽったーのほんをかうのにてつやでならんだりしたいんだ。みんなといっしょならへんなやつだっていわれて、いじめられたりしないからね。
だけどやっぱり、さっかーのせんしゅのおにいさんのかおをいっしょうけんめいおぼえようとしたけど、おぼえられないんだよ。ぐらびああいどるのおねえさんならいくらでもおぼえられるのに、おかしいなあ。
ほんとうは、ぼくなんかがおたくってよばれるのは、ひゃくまんねんはやいって、じゃこうねこかのどうぶつさんにおこられちゃうとおもうんだ。よのなかにはねえ、かたぎのひとはしらないほうがいい、ふかいおたくじゃんるっていうのが、もっとたくさんあるんだって。ぼくもそんなところにはこわいからちかづきたくないんだけど・・・
でも、あした、ぼくはそのふか〜いせかいにさらわれちゃうんだ。しらないおじさんたちにかこまれて、いままでしらなかったあんなことや、こんなことをおしえられるんだ。ゆうがたにはぼくは、きのうまでとはちがうからだにつくりかえられちゃうんだ。
こわい、こわいよ、でもぼくは、つよいこだからがまんするんだ。あしたのゆうがたにはあたらしいじゃんるをみにつけて、はるみふとうにおりたつんだ。それがぼくのいきるみちだからね、もうにげたり、そんなせかいがあることをみないふりとかしないんだ。