第○の○貞喪失!海上保安庁観閲式&総合訓練

Japan Coast Guard sea review

↓ちゅーわけでさ。
行って来たわけですよ、海保観閲式&総合訓練。
世の人々からオタクと後ろ指さされるジャンルをたいてい嗜む私だけれど、海保だけは守備範囲外(陸戦系も全然だめなんだけれど)。資料もほとんど持ってないし、出た先で巡視船を見ても、最近までほとんどカメラを向けたことがなかった。
ですが、今回さるスジから乗船券(「艦」じゃなくて「船」と書くのが違和感あるなあ・・・)を頂いて、土日の2日日程のうち、本日28日の巡視船「はやと」PLH04(第10管区・鹿児島)に乗船と相成ったわけ。
今回観閲部隊として参加する4隻のうち、3隻は晴海埠頭出で、しかも乗船開始は1130、観艦式だと0800前に横浜集合だったりするので、5時起きだったりするのだが、これなら0900に起きても余裕で間に合う。楽ちん楽ちん・・・と、車で現地へ。しかし、乗ってから出港するまでが異常に長く、2時間弱も船上で待たされて、1310過ぎやっと岸壁を離れたのであった。

初めて乗る巡視船の船内、通路の幅は広く、階段の傾斜もバリアフリーじゃねえかと思うほど緩やか、こんなに違うもんやね〜、と感心しながら食堂など見て回ったのだが、2時間にもおよぶ出港までの時間でブリッジ(これも「艦橋」じゃなくて「船橋」なんだよね〜)などじっくり見て研究しようと思ったのに、全部が立入禁止だった。聞いたところでは以前は見学できたようだが、こと内部に限っていえば自衛艦の方がオープン、というのも妙な話。仕方がないから前部上甲板、35mm砲の辺りでウロウロしてみるものの、乗船が遅かったのですでに展示訓練を行う右舷側の最前列はすべて取られてしまっており、まあ勝手もわからないし、今回は勉強に徹するか、と腹をくくった。

大体、私の参加するイベントだけあって、雨はなんとかやんだものの相変わらず空は鉛色、腹は減ったし・・・ん? 腹が減るってのがそもそもおかしいのだ。観艦式など、出航前の1分だって時間が惜しくて、ブリッジから操縦室まで駆け回って、本当に夢中になっている時は朝から何も食っていなくても空腹など感じないものだ。やれやれ、始まる前からすっかりたそがれモード・・・観艦式で、たいして楽しくもなさそうに出港前から座り込んでいる人達の気持ちがちょっとわかるような気がした。展示訓練だけ見てさっさと帰りたいわけね。

虹の橋をくぐり第一航路を南下、東京灯標の周りで先に来ていた横浜からの「いず」PL31と待ち合わせ、勢揃いした観閲部隊4隻でしばし時間調整。受閲部隊はなかなか姿を現さず、いい加減飽きた頃(だって、船内探検でくるわけじゃなし、武器があるわけじゃなし)、突然ものすごいスピードで動き出した。

1435頃より観閲開始。先頭の「しきしま」PLH31以下、第1小隊の巡視船6隻、第2小隊の巡視艇4隻、

フランス海軍のラファイエット級フリゲイトを思い起こさせるスタイルの最新鋭2,000トン型巡視船、「ひだ」PL51を含む第3小隊の巡視船・警備船4隻、

海自の「さわゆき」DD125、横浜税関の「つばさ」、千葉県警の「ぼうそう」、横浜市安全管理局の「よこはま」、

最後にアメリカ沿岸警備隊のハミルトン級カッター、ラッシュUSCGC Rush WHEC-723、

そしてベル212、シコルスキーS76,スーパーピューマのヘリコプターと、各船艇・航空機の観閲を行い、その後展示訓練に移行。
誰のおかげか知らねど、観閲が始まるとあれほど厚い雲の間から太陽が覗き、いい光線具合になってきた。自衛艦と違い、純白の巡視船はまた太陽光の下ではひときわ映えるのだが、それほどまでに天候は回復しても、YS-11やファルコン900、ガルフストリームVの固定翼機は観閲飛行をキャンセル、展示訓練も複合形ゴムボートによる密輸容疑線捕捉訓練デモはキャンセルとなってしまった。もっとも、土曜はヘリも飛ばなかったらしいから、私にしては運がいい方。

観閲が終わった後は消防艇による色とりどりの水を放水する海上消火デモ、ヘリでスリングする人命救助・海上防災デモと続くのだが、この辺になるとこちらもいつしか空腹を忘れ、やっとエンジンがかかってきたぜ!

ハイライトはなんといっても、40ノット+の速力を発揮する高速特殊警備船「ほたか」PS202や「ほうおう」PS206などが乱舞する不審船対応訓練。あの、最近テレビでよく見る、ドクロマークの旗をつけた敵役の船を追い込んで模擬射撃を加えるというアレである。

海自にも最近は高速を発揮できる「はやぶさ」型があるが、こちらのデモは距離も近く、目の前で入り乱れての追いかけっこは海自の観艦式や展示訓練では見られない大迫力。

とにかく、ポンプジェット推進によるものすごい水しぶき、ウエーキでこちらもグワングワン揺れる臨場感に、すっかり参ってしまった。

この後、日本各地から集まった巡視艇の乗員によるお国自慢ディスプレイの後、各自散開して帰投となった。



外海まで出る観艦式と違い、実施水面は東京湾内、羽田・浦安沖のため、晴海までは1時間ちょっと、1700には帰ってきた。こうして、私の海保初体験は終わった。当初、切符くれるんなら後学のため、まあ行ってみるか・・・といった感じだったが、なんでも経験、意外に楽しめた。ただ、繰り返しになるが船内探検ができないため、トランジットは手持ち無沙汰で、観閲&展示訓練だけが目玉というのが、海自イベントに比べると若干不満かな。
ね、本当はもうあまり業種を増やしたくないんですよ、収拾つかなくなるし、正直言って海保は・・・なんか自分があっち側にいっちゃいそうでちょっと怖いんですぅ〜。そう、例えば2丁目に足を踏み入れるような・・・(海保ファンの方、怒らないで!)。
帰りに晴海ターミナルのロータリーで、停めたら怒られる所に停まってたモンテクリストの307CC、あれはどなたですか?