カナダ艦隊横須賀出港ダメダメ追撃戦

Blueforce2008-10-04

1日に横須賀・吉倉に入港したカナダ統合軍海上部隊のフリゲイトカルガリーHMCS Calgary FFH-335と補給艦、プロテクターHMCS Protecteur AOR-509が本日出港。
1日はGWの出港とダブルのイベントで、晴れれば結構な収穫になったのだろうが、朝のうちは前日からの雨が残り、行った人もいたようだが、散々の結果に終わったようである。もちろん私は留守番組wwww
されば、出港は逃すわけには・・・と思いつつ、ハリファクス級なんてなんだかんだで毎年来る、大して珍しくもない艦につき、いちいち撮りに行くでもねえか、朝ゆっくり寝たいし(爆)とも思いつつ。
本来ならパスでお願いしたいところだが、釜山行きを断念したのと、噂に上った超大物がなんかダメらしいとの話になって、気持ちの行き場がなくなったというか、やはり基本に戻って、撮れる時に撮れるものは丹念に拾って行くのが大事、と考えを改め、0500起床。
夜が明けきらない朝方は肌寒いが、それでもまだ半袖でオープンにしても辛くはない、オープンカーには一番いい季節。快調に首都高―横羽線―幸浦線―横横と経由して1時間で久里浜着。予定通り0725発の東京湾フェリー3便(本日は土曜につき3船ダイヤ)に間に合う。今回の出港予定はカルガリーが0800、プロテクターが0815、金谷返し0825の4便に乗ればカルガリーに当てられそうとの計算である。

本日乗船したのは私には比較的縁が薄い「かなや丸」。土曜の朝は早い時間からでも例によってゴルフ客、また普通の行楽客が結構乗っており、船内は―それでも昔のようにはいかないが―それなりに賑わっている。そうそう、当航路も昨今の原油高でご多分に漏れず運賃が値上げされ、往復遊覧チケットも860円から1,000円に値上げになってしまった。車で乗船した時にもらえる、次回乗船の際に使える20%割引券のサービスもなくなってしまった。大丈夫かなあ・・・思い通りには動いてくれないけどw、我々東京湾フェリーで空母を撮る会所有の自家用(?)クルーザー、なくなられると困るのだ。
乗船ゲートの、すっかり顔なじみになった改札のおじさんは、本日も私を見るなり「今日は何来るんだい?」カナダの、ちょっと小さめの軍艦です。「この間の空母の時は乗ったのか?」いや、あの時は別の場所で撮ってました。「ありゃ〜でっかったなあ。上に飛行機がこ〜んなに載っててなあ・・・」というわけで、行って来ま〜すと手を振って、フェリーに乗り込んだのであった。帰って来れば今日の仕事は終わり、後は城ヶ島に行こうかそれとも十国峠に行こうか、久しぶりにひゅうが君に寄ってみようか・・・

本日は秋晴れとの予報で、確かに家を出た時は雲一つない快晴だったのだが、横浜の辺りから
私の撮影行には付き物の厚い雲が出てきて、久里浜出港時点ではいつの間にかベタ曇り。それも、金谷に近づくに連れなんとか再び晴れ間も覗くようになっていた。あとはそろそろ観音崎の角に艦影が現れるのを待つだけ・・・というわけで往路間もなく金谷着。
ところが・・・金谷で私以外の全員が降り、ひとりで観音崎を凝視しているところ、いつまで経ってもそれらしき艦影は見えてこない。そろそろ・・・見えてこないと航路とクロスするところで当たらないぞ、金谷発だと浦賀水道航路の中央(の延長線上)までは17分ほど、すなわち0842位だが、すでに0815、今から見え始めて30分弱で航路南端まで来るか〜? 5月28日のキティ離日の時の進行が頭をよぎる。地図や海図を見て頂くとわかるが、金谷港から観音崎を見ると、角度上かなり奥まで(実は横須賀辺りまで)見渡せてしまうのだ。だから、艦影が見えて一瞬「早過ぎるのでは?」と不安になっても、上記のキティ離日の時のように逆に全然遅いのだ。これでは、すでに負け決定!?
というわけで、0825、金谷発4便出港・・・

船尾楼形のちょっと変わったフォルムを持つ日本通運日本海運のROROコンテナ船「ひまわり1」が北航。

通常船舶の航路にとらわれず、第2海堡の東側を回り込みそのまま航路の東側をカッ飛ばして行くおなじみ東海汽船ジェットフォイル、「セブンアイランド愛」。

帰ってきてしまいました・・・
カナダ!何やってんだ!

いったい何があったのだろう。まあ、軍艦が入出港遅れなんて別段珍しくもないが、乗船口に降りてきて改札のおじさんに「撮れたかい?」来ませんでした・・・「何?どこ行っちゃったんだ?」わかりません・・・また来るかもしれないです、と告げ、とりあえず車に戻る。
そのまま次の便に乗ってもいいのだが、16chを聞いていてもそれらしき艦名は聞こえないし、これは無駄足だと判断。ターミナルでは沖が見渡せないので、オカ撮りならオカ撮りで、観音崎の方に向かわなければ。海沿いに走っていけば、どこかでぶつかるだろう。
丹念に海沿いの道をトレースしていっても、どうしてもまったく海が見渡せない場所がある。刑務所の横を通ってトンネルを抜け、ここは一度見渡せる場所があるのでなんとか確認できるのだが、次の浦賀の入り江を回り込む時は7〜8分程度のブラックアウトになる。今通り過ぎてしまったら・・・かもめ団地の裏を抜けて、鴨居の海岸に出ると、嗚呼・・・

▲クリックで大きくなります
プロテクターが南航して行くorz 時に0938、恐らく0850位に出港したのだろう、モヤってしまってどうにもならないが、とりあえず観音崎大橋の所で車を停め、写真を撮りがてら沖を―南の方を―見渡してみる。
出港の順序では、カルガリーの15分後にプロテクターとなっているが、400mmで舐めるように見回してもカルガリーらしき艦影は見当たらない。入れ替わってるのかな・・・ここにいても仕方がない、撮るなら撮るで順光になる横須賀美術館の方に行かなければ。さらに車を走らせるが、観音崎公園下のトンネルが一番危険な死角。ここで90度回り込む形になるため、もし(ほんの1分足らずのタイミングだが)すれ違ってしまったらまったく見えないことになる。
そこから、行けるところまで行ってみようとさらに先に進むが、馬堀の海岸から遠く横須賀の市街を見下ろす小原台に続く丘の上に来て、やはりまったく姿は見えず・・・と、まあ2時間程度の遅れだろう、もう1回フェリーに乗れば行き帰りのどちらかで出くわすだろう、と考え、再び来た道を戻る。今から戻れば乗れる便は1040発の8便だ。

「おっ、また来たのかい?」いや、さっき当たらなかったけど、そろそろ来そうなんで・・・と、2度乗るのを見つかるのはかなり気まずいwwwwしかし、すっかり青空になった気持ちいい船旅、ノスリ?を従え出港・・・
東京湾フェリーは、スロットと同じだ。出なければ出るまでブッ込む。どこかで出ることもあるし、最終便まで飲み込まれて一度も回らずに閉店になってしまうこともある。1往復帰ってきたらまた1,000円入れてコイン(乗船券)を買う。これの繰り返し。今日はどこまで飲み込まれるのか、それは神のみぞ知る。
ところが、今回は・・・

▲クリックで大きくなります
オワ!いきなり出くわしたのは、またこんな所で動向を晒すのはちょっと背筋が寒くなるナッチャンReraじゃなかった最近現役復帰した音響測定艦エイブルUSNS Able T-AGOS20。もうちょっと近くに来てくれると有り難かったのだが、さすが双胴船の特徴を存分に活かして亀の歩みで一向に近づいてこない。

▲クリックで大きくなります
南航船で一番デカかった、ジミーちゃんの絵がタンク体に踊る大阪ガスLNGタンカー、ドリーム(すいません、アーティスティックに切り取ったとかそういうわけではなくて、単にレンズを取り替えるのが面倒くさかっただけですw)。

▲クリックで大きくなります
ホーグ・オートライナーズHOEGH AUTOLINERS社の自動車運搬船、HOEGH OCEANIA。
帰ってきてしまいました・・・
カナダ!何やってんだ!
もあかんわこんなん、今日は終わり終わり! おじさんは「今度はどうだった?」やっぱり来ませんでした・・・「そういえば、さっきでっかいタンカーが行ったろう、その後ろにくっつくようにして出ていったのが、ありゃ軍艦だな、民間の船じゃねえ」(タンカーに記憶がないのだが・・・後で、おじさんはプロテクターのことを言っているのだと気がついた)
多分浦賀の駅前で信号待ちしている時か観音崎のトンネルをくぐっている時に猛スピード*1で逃げていったのだろう。カナダ艦隊は7日に韓国釜山で開催される韓国海軍創設60周年記念国際観艦式への列席を控えている。こんな所でモタモタしていたら遅参という大失態を演じることになっってしまう。もっとも過去、参加途上で座礁して来られなかった名門海軍もいたけどなwwww

と、今ひとつ腑に落ちないながらも、一応未練がましく先程と同じ道を帰って行く。もちろん、観音崎のトンネルをクリアしても馬堀の丘の上から見渡しても艦影はまったく見えない。あの数分間ですれ違うなんて本当にそんなことあるのかな〜?、ま、もういいや。朝、最初のフェリー出港前におにぎりを2つ食べただけだったので、遅い朝食というか昼飯を食うべく、日本が生んだ偉大なる世襲政治家、純ちゃん家のはす向かいにあるすきやに入って、ねぎ玉牛丼特盛を食う。今日は行きが全高速だったし、フェリーに2,000円の使っちまった(笑)から、帰りはオール下道で行くか・・・と、とりあえず通り道なので吉倉を見渡すポイントに寄ってみると。
おるやんカナダ!
????なんと、カルガリーは出港していなかったのだ!? どういうことだ?早く出ないと遅参になるぞ! この珍事態を各方面に伝達していたら、突然煙突から「ボッ!」と白煙を吐き出した。大変だ、出る〜!
そうこうするうちに曳船もやって来た。これは戻らなければ・・・と、「戻る」といっても、いったいどこに戻れば?wwww う〜んフェリーに・・・しかし、一日に3度乗ったら新記録だ、いい加減真面目な話、利用振興の功績で株を分けてもらっても・・・てゆ〜かバカ丸出し!? まあ、恥ずかしいのはいいとして、現在1400、今からでは1415発の13便は間に合わず、1500発の14便になるが、もしあと15分ちょっと、カルガリーが1420位に出港したら、14便は結構いいかも知れないぞ!とにかく、まず来た道を再び戻らなければ!
いったいオレは、何をやっているのだろう。本当なら9時過ぎには無罪放免となって、今頃十国峠で散歩を終わって七曲がりを下っている頃だ。最初に書いたように、ハリファクス級など大して珍しくもなく、こんなに行ったり来たりして追いかけるもんかな!? といっても乗りかかったフネ、ここで帰るわけにもいかないだろう、今度こそ確実に仕留められるのだ。
どら猫さんに顛末を報告しながら走っていると、あちらは本日横浜で行われているジャパン・エアロスペース2008でデモ飛行に飛来するUS-2を待ちかまえているとのこと。ああ、そんなイベントもあったわね〜と話をしていると*2、まさにその噂のUS-2が目の前を飛んで行く。うはははすごいタイミングだ、しかもUS-2速ぇ〜! 巡航速度がUS-1に比べ全然違うのではないだろうか。もうすぐそちらに行きますから、ちなみに私は本日3度東京湾フェリーに乗る大バカ者どえ〜す、と言ってはみたものの、

ああ修正主義者、日和見主義者と私を罵ってください、結局勝負に出るより安パイで・・・
しかし、目指す灯台は例のまむし坂を上がった遙か山の上、これだけ引き離せば余裕だと思っていたところが、駐車場に車を停め、沖が見渡せる磯の所まで来たら、すでに後方に見えているではないか!? ホラ来た来た!フネの速さは侮れねえ!
計算が狂ったというか、モタモタしていた自分が悪いのだが(馬堀の丘の上で灯台とフェリーどっちにも対応できるようにしつつ、出港を見定めていたので)、絶対使わない10-22mmまで持ったフル装備で、分遣隊長は歩かせるも、まさに心臓破りのスプリント登山。東京マーチスの下に着く頃には、息も絶え絶え、心臓は口から出そうだし、まさか今日はそんなことにはならないだろうと思っていたが頭から水をかぶったように汗でびっしょり・・・それでも、間に合わなかったら今日のすべてが水の泡になる! 分遣隊長!道端の匂いかいでる場合じゃないです、急いで!

▲クリックで大きくなります
そして、最後の螺旋階段が長かった・・・! そういう時に限って小さい子供連れがヨチヨチ歩きで上から降りてきたりして、イライラしながら待たされた挙げ句、本当に半分口から心臓を出しながら、1500頂上に到着、間に合った! 6時間半遅れで出港したカルガリー、ついにゲゲゲゲゲ〜ット!

▲クリックで大きくなります
本日はもう装備品チェックはしませんが(笑)、私の艦船アルバムには珍しい一点の曇りもない青空の下の艦影を、お楽しみ下さい!

▲クリックで大きくなります
続行してやってきたのは、トヨフジ海運の自動車運搬船、TRANS FUTURE 6。ちなみに、この船の全長は199.99mでひゅうがとほぼ同じだが、このショットは200mm+1.4倍テレコン銀塩換算450mm相当で撮っている。南航の場合、ひゅうがなら上記焦点距離で、これと同じようなアングルの絵が撮れるわけである。空母なら300mm相当―従ってAPSサイズのデジカメなら、200mm程度で同じような角度の絵が撮れる。カルガリーのような駆逐艦クラスだとやはり400mm(銀塩換算640mm)は必要。

▲クリックで大きくなります
間もなく観音崎変針点、針路180に取るべく面舵回頭を行うカルガリー。ここで1510、出港からは推定で40分強。

▲クリックで大きくなります
北航するコンテナ船、ANDREASとすれ違うカルガリー。カナダ統合軍海上部隊は、以前にも書いたことがあるが対潜ヘリは未だにシーキングを運用しているのだが、ご覧のようにヘリ格納庫の扉が閉まっており、今回の極東ツアーにあたって搭載しているのかどうかは不明。

▲クリックで大きくなります
浦賀水道航路南端、緑1号浮標を通過するカルガリー。この時点で1525、出港からは推定で1時間弱。ちょうど前を通り過ぎて行くのが乗るのを迷った久里浜発1500の便である。こうして見ると・・・意外にいい感じだったかも知れない。ただ、CPAの時点で東側に出始めているので、いいアングルになった時には全部逆光になっていたと思うが・・・なかなかフェリー道は難しい。

こうして、0500起きでフェリーに乗ること2往復、カナダ大捕物帳は陽が観音崎の西の山並みに沈む頃、幕を閉じた。今まであまりゆっくり散歩させてやれなかったので、駐車場が閉まる1700までじっくりと歩き回る。いやいや今日は参りましたね分遣隊長・・・しかし、改めて考えてみると、この趣味ってあんまりお金かかんないね・・・2往復したといっても(しかも値上げされている)、往復2時間近くも船に揺られて1,000円×2、ネズミ園に遊びに行ったりすることを考えれば5〜6往復してもまだ安上がりだ。公営(?)だから、観艦式のような大クルージングに行っても参加費取られるわけじゃないし、不況向きの趣味ではあるな。もっとも本格的にやれば、その分装備や遠征費につぎ込むことになって、しかもその額が半端ではないのだがwwww まあでも、東京湾フェリーさんにはぜひ2,300円位で一日フリーチケットを出して頂きたいと思うものであります。

カナダ追撃戦、これにて終了!

*1:浦賀水道航路内を航行する船舶は最大速力12ktが義務づけられていますが、なにか

*2:ちなみに、Bluetoothハンズフリー通話にしておりますが、なにか